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見知らぬ赤ちゃんをあやした話

これは私に限った話でもないと思うんだけど、電車とかで赤ちゃんを見かけた時、思いませんか。
あやしてあげたいなぁ、みたいなの。

実際にやるのって勇気がいるんだよね。
それをそもそも、ご両親はお求めだろうかと。見知らぬ人にいきなり話しかけられるのが嫌な人もいるかもしれないなとか。いらんことして、かえって泣いちゃったりしたら申し訳ないなとか。頼まれてもないことで、余計なことをするのはなぁっていう気持ち、どうしてもある。

今回はですね。
最初にまず、隣に座った赤ちゃん(お母さんの抱っこ紐内)が、私の手を掴んできたんだよね。
すぐ「すみません」ってお母さんに謝られたけどむしろご褒美ですありがとうございます。はーーー、ぷくぷくちゃんだーーーー。このもっちり感は生後半年くらいかな(後で会話してく中で判明したけど、8ヶ月ちゃんだった。人生で最ももちぷくの時期!)。おててちっちゃいねぇ……ふわふわだねぇ……元々赤ちゃんが嫌いとかは一切ないけど、子どもを産んでから「はーーー、ちっちゃい!きゃわ!!!!」の感受性が高まった気がする。
ふふ、もう娘ちゃんには存在しないどすこいもちもち感……今のスリムになった娘ちゃんから得られるキュートさとはまた別のなにか……今の娘ちゃんはとても美人さんで推せますが、それはそれとして。どっちがいいとかでもなくね。ふふふふ。なつかしみ。

で、この8ヶ月ちゃん、ちょっと暇をもてあましてる感がある。
電車の手すりを掴もうとしたり、「んあーーー」って高い声で鳴いたり(泣く、までいかない)。私を挟んだ逆隣のおばあちゃんも、向かい側で立ってるおじいちゃんもニコニコとこっちをチラチラしてるのが見えるので、誰も文句なく、微笑ましく見守ってくれてるなーっていう空間ではあるけど。でも肝心のお母さん、やっぱりちょっと気持ちとしてソワソワするよね。何度も赤ちゃんを宥め続けていらっしゃった。

そこでふと思い出す。
そうだわ。今日、猫ちゃんおるわ。

ねこちゃん


最近また娘があちこち出かけるのに連れていきたがる、お気に入りのねこちゃん。保育園の行き来でも、ベビーカー内でだっこしたがる。そのまま保育園の着替え袋に入れっぱなしでも良いのだけれど、湿った着替えの臭いがうつりそうとか、別の子が引っ張り出してなくされても困るなとかの視点から、基本的に私が回収して、職場に行くリュックに移し替えているのである。

というわけで、リュックからねこちゃんを召喚。8ヶ月ちゃんはキョトンとぬいぐるみを見つめている。お、いいぞ。お母さんの方も、とりあえず見た感じ、迷惑そうではない。よし。
ねこちゃんを踊らせ、いないいないばあをさせ、ちょっと隠れてパッと飛び出させ。ちょっと目の前にねこちゃんを寄せていっても、決して直接触れることはしない。そのへんはわきまえているつもりだ。
結果8ヶ月ちゃんは、満面の笑みを見せてくれた。ウワーーッ、絵に描いたような綺麗な笑い方するねぇ君!愛情たっぷりに育ててもらってるねぇ、良いよー素敵だよー。『あやすの成功した!』は私の自己肯定感まで上がるな、助かるわ。

お母さん側にも警戒心を与えまいと、「うちも2歳児がいるんですよー」とかたまに軽く話しつつ。
後半流石にちょっと8ヶ月ちゃんにも飽きられた感はあったけど、体感8割、高い声で騒ぐのは抑えられた気がする。おっけーおっけー、そこが抑えられれば親的には多分相当気持ちは楽なはず。最後にバイバイした時に、ねこちゃんのおててを掴んで口に運ぼうとされた時だけですねちょっと焦ったのは(お互いの為に!よくない!笑)。未遂ですセフセフ。


そういえばちょっと前に、娘をディズニーオンアイスに連れてった時の電車でも、お向かいに座ったお姉さんがぬいぐるみで娘をあやしてくれたなぁ。
パンキッシュ寄りのカッコイイ感じのおねえさんからぬいぐるみが出現すると思わなくてびっくりした。個人的には周りがそうやってあやそうとしてくれるの、嬉しいんよな。やたらとベタベタ触ってくるのは困るけど。線引きとしてはそこかなー。

子どもたち、周りに愛されて育ってくれな。
はー、良い体験できた。

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