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イソスジエビのなぐさめ。能登の海①【生き物からのラブレター#38】

友人が目の前に海がある能登の別荘を貸してくれることになった。

子供達も夏休み!小学生の子供2人がいる姉夫婦も誘って、5泊6日でそのログハウスで過ごすことになった。

穏やかで澄み切った日本海でのシュノーケリング、夜はバーベキューに花火。まさに海!夏!といった感じの充実した日々。

朝早く目覚めた5日目の朝、私はひとり海を見に家を出た。

その日はいつになく海が凪いでいて、水面は鏡のよう。薄明かりの中、白い満月がまだ海の上に残っていて、自分がここに居るのか居ないのか。自然との境界が曖昧になるような静かで神秘的な時間を過ごした。

とても満ち足りた気持ちでログハウスのほうへ戻ってくると、なんだか臭い。。。ウッドデッキのほうを確認してみると、え?煙出てる???

そういえばキャンプ好きの姉の夫が昨晩たき火をしていたはずだ。たき火の火が消えてない?私は焚き火のことはよく分からないので、とにかく姉夫を叩き起こして確認してもらう。

すると、たき火で燃やした木を冷ましていた炭入れ?みたいなものから灰と熱が漏れ出て、ウッドデッキまで到達してしまったようだ。炭入れをどけると、炭入れを乗せていた小さな板2枚と、ウッドデッキに見事な穴が空いていた。。。

あちゃー。やらかしたなー。でも火事までいかなくてよかったな〜と思いながら消火活動へ。本当に火事案件。気づいてよかった。このために海が私を起こしてくれたのかもしれない、と本気で思った。

シャワーで水をかけつづけるが、なかなか木の熱が収まらない。まさにたき火状態。このままでは再燃が怖いので、ウッドデッキを姉夫に任せて、私は木片2枚を持って再び海へ。

海さん力を貸してください!と木片を海に浸けて冷やす。この日は波一つないおだやかな海だったので、波をかぶる心配もない。木片を持った手だけを海に突っ込み、しばらくボーッとしていた。

すると、おや?1匹のイソスジエビが木片に乗っかってきた。あらあら、こんにちはと思っていると、もう1っ匹。またもう1匹!

木に反応してきたのか?炭か?熱に寄ってきたのか?分からないけどとにかくイソスジエビがどんどん集まってくる。片手でひとつずつ木片を持っていたので、右にも左にもイソスジエビがわらわらと12匹くらい!

そして私の手の角質をハサミでつまんで食べ出すではないか(笑)!前日にのとじま水族館で人の角質を食べることで有名なドクターフィッシュを見たばかりだった。ドクターシュリンプじゃん!と私は一人大興奮。

小さなハサミで一生懸命爪の間をお掃除してくれている。こそばゆいけど、痛くはない。と思ったのに、1匹だけ痛いやつがいるぞ!!!しかも木片の裏側で見えない。でも振り解いたらみんな逃げちゃうかなー?なんて考えている時間さえ楽しい。

自分がやらかしたわけではないけれど、ウッドデッキを燃やしてしまって私も少なからず凹んでいたようだ。イソスジエビに癒されてどんどん心に火が灯っていくのがわかる。

悪いこともあれば、良いこともあるもの。こんなことがなければイソスジエビが木片(炭?熱?)に集まってくることも、角質を食べることも知らなかった。あぁ海に愛されてるな、生き物に愛されてるなと再認識。

この生き物からのラブレターシリーズを再び書こうと思うきっかけになったのでした。


☆生き物との出会いや体験を綴るエッセイ連載中☆

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