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八重の主要なnote

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180219_語りたくなる夜に

 日が暮れ、夕が夜に変わってから数刻のこと。何とはなしに、僕はテントを出た。  空には、少しとはいえ欠けつつも燦然と光を落としている月があり、気温もほんのり温かい。外の空気を吸いたくて出たようなものだけれど、その時・その場所に来る為に、あるいは呼び寄せられてふらりと出た気さえする。――今日は、そんな夜だった。  ぺたらっ、ぱたらっ。  踵が上がり離れたサンダルが、次の瞬間また足の裏にくっついて、右左と音を鳴らす。歩くペースと歩幅を一定に保つと、地面に擦れる、ジャッ、とい

『串刺しアスタリスク』 - たまには徒然エッセイでも

2020年9月〆切の【第4回 徒然草エッセイ大賞】に応募していたものです。 自身の暗い部分が滲み出ているのがイヤで長いこと仕舞っていましたが、時間を置いて自分から離れてくれたので供養公開しておきます。 お題は『あなたの印象的な「変化体験」を、感想を交えて紹介してください』でした。 『串刺しアスタリスク』  秋の私は、いつも瀕死状態だ。「ほぼ死んでいる」と言っていい。  それでも一番好きな季節はと聞かれたなら秋を選ぶのだから、懲りない人間なんだろう。  学生のうちは、よ

眠れない夜、おやすみを君に。(朗読フリー掌編)

『こんばんは。どうも、枕です。』 から始まる、寝る前に聴きたい擬人化掌編。 実際に話し始めたら怖くなって放り投げそうな気もしますが、擬人化はそもそもファンタジー……2分だけしゃべっていいですか? ・・・ 1. noteで読む【眠れない夜、おやすみを君に。】  こんばんは。どうも、枕です。いつもは届かないこの声がもし聞こえていたなら、まずは驚かせてごめんなさい。  今夜も眠れないのでしょうか。  足やお腹は冷えていませんか? それでなかなか寝付けないときは、ペットボ

季刊「#月1即興創作の会 会報」という名のまとめ(2020春)

COVID-19 で外出自粛が続く中、緊急事態宣言の対象地域が減りましたね。北海道も地域別で解除してほしいような、そうでもないような……難しいところです。 自粛疲れで気落ちしているならば、少しでも楽しい StayHome 生活ができるよう創作メイト諸氏はこんな企画に参加してみてはいかがでしょうか? その名も【月1即興創作の会】! 月に1度、お題を募集して即興創作する企画です。参加者数はそう多くないので、フォローしてるしてない等は気にせずお好きにご利用ください。 ===

書くことを仕事にしたかった

好きな小説があって、自分でも書いてみたくなって。書くたびにふくれあがっていく「書くことを仕事にしたい気持ち」を「自分なんかが」と押さえ込んだまま迎えた2020年。 あこがれの原点がテレビCMにあったと気付いたり、諦めていた色々にもチャレンジしてみたり。その試みの1つが「依頼を受ける」ことでした。 私が書き始めたのは2004年。仕事にするにはまだ早いのか遅すぎるのかはさて置き、鳴かず飛ばずの短編書きにもできることを始めたいと思います。 ※一部重なりますが、自己紹介は『はじ

2019のマイnoteを振り返る

思えば、noteのことなのにtwitterで書いて満足してしまっていたのだなぁと遅れて書き残す、そんな年の瀬。 先日、noteさんから「2019年のまとめレポート」なるメールが届きました。それによるとこんな感じです。(SE: ドン) ------ ------ 「そんなに書いてたかな?」「スキもらってたかな?」と卑屈に考えてしまうのは悪いクセですね。 たとえ つぶやき ばかりでも、それだけ此処に来て書いたってことでしょう。「スキ」だって、書いたからそれだけ集まったん

やはり写真はいいものだ。

タグ企画『 #みんなでつくる秋アルバム 』に全17枚、3記事に分けて参加しました。写真を撮りに出掛けるのは久々で、とても楽しかったです。  noteさん、よいキッカケをありがとう! 「みんなのフォトギャラリー」登録をちゃんとしない内に木枯らし吹きすさぶ時節になり……せっかく使ってもらえるチャンスだったのにと、ちょっぴり悔いてます。もったいないことしちゃったなぁ。 なので、〝今さら〟を承知で先日、全てではありませんが登録しました。みんフォト内検索で『八重フォト』と入力する

初めまして、noteさん。

あずま八重 (Azuma Yae) と申します。 あなたの〝五枚目作家〟になりたくて、小説投稿サイトで創作しつつ短編公募にも挑戦中! そんな私のことが少しでも伝わればと、プロフ系noteを1つ。 〔最終更新:2023年8月29日〕 ◆ 五枚目作家ってなに?まず気になるのはコレでしょう。 書き慣れた400字詰め原稿用紙5枚分――いわゆる「5枚短編」と、歌舞伎の看板「五枚目:敵役」をかけてみました。 書くのはもっぱら掌編・超短編といった短文で、文学賞に応募・挑戦する為