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今夜の主役は

 今週は、いつもご飯を作っている夫が出張でいない。
 我が家には、小1と小4の子どもがおり、できる限り8時半までには寝かせる習慣となっている。
 となれば、いろいろ逆算して、6時には家に着いていたいところだが、やはり仕事が押してしまい、学童に行っている姉弟を引き取り、帰宅は6時半だった(通勤距離は徒歩7分)。

 さぁ、どうするか。
 とりあえず、炊飯器には、炊きたてのご飯はある。

 そうだ、おにぎりパーティーにしよう!!

 そう思い立ち、子どもたちに提案すると元気に『いいね!』の声が響く。

 よし!と、一斉に各自仕事に取り掛かった。
 
 1年生の息子は、今日はお風呂掃除係だったが、薪ストーブの着火もしたいと欲張ったため、じゃあ、両方係ね、と。姉は、薪ストーブ係を奪われたため、ご飯の用意。
 冷蔵庫から、おにぎりの具材になりそうなものを出してテーブルに並べてもらう。

 私は、昨日のお味噌汁を温めながら、賞味期限ギリギリのちりめんをピーマンと炒めてじゃこピーマンに。

 あっという間にご飯の用意ができた。
 
 テーブルには、ゆかり、ごましお、キムチ、塩昆布、しそ昆布、いただきものの韓国ジャバン海苔、普通の海苔、イシイのミートボールととりそぼろ。結構、豪華(?)に揃った。

 そして、各々好きなように好きなものを具材しておにぎりを作っていった。

 息子は、そぼろと昆布を混ぜまくって最後に海苔を。
 娘は、『素手でにぎってみよう!』と嬉々として手を洗い、ジャバン海苔とそぼろと塩昆布。しかし、熱いわ、油だわで、全く握れない。それでも本人は愉快そうに、手からこぼれ落ちそうなおにぎりを頬張った。

 私も負けじと、キムチとそぼろを入れて、最後にジャバン海苔。ほぼキンパの味わいで美味しいではないか。

 三人三様、美味しい美味しい!と、自作のおにぎりを褒めちぎりながら、夢中でもりもり食べた。
 
 おかずが少ないせいもあったが、普段、少食気味の娘もよく食べたし、息子も、思いに思いに具材を変えて、何度おかわりしたことか。

 私はといえば、昨日は夕飯を焦って作り、食べるのも焦って、なんだかイライラしてしまい、無駄に子どもを叱ることになるなど残念だったので、これで挽回できたかな、と満足。

 楽しく食べた後は、子どもたちがお風呂に入っている間に明日のカレーを仕込むこともできた。
 
 結局、少し遅れたものの、8時半には布団に滑り込み、恒例の読み聞かせもして、子どもたちは無事に就寝。
 ほっとした。

 田舎に住む私たちには、さほど簡単に出来合いのものは手に入らないため、時間が
ない時ほどあるもので何か作るしかないのだが、だからこそ、たまにはこういうのも悪くない。むしろ、上等ではないか。
 
 やっぱりおにぎりは、日本人のソウルフードだ。手軽で美味しく、エネルギーもある。
 
 何より、みんなで盛り上がって楽しかった。無理をするよりご機嫌に過ごすことの方がよっぽどいい。

 子育てをするようになって、もう10年も経つのに、そういう割り切りがまだまだ下手な私がいる。
 それでも、少しは成長したのかな、とも感じた。
 
 今夜は、帰ってからもがんばった子どもたちと、どうにか切り盛りした自分のことをちょっと褒めようと思った。

 


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