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「きみだからさびしい」

主人公が好きなのは、ポリアモリーの女性。
ポリアモリーの登場人物が言う、ポリアモリーである理由。
考えてみれば、特に無茶な話ではない。
自分が埋めたい隙間がいくつかあって、それぞれを別の相手で埋める。
人はみんな、誰かとの共通点と相違点がある。
誰かとぴったり合う部分を合わせて、合わない部分は別の誰かと合わせる。
むしろ、自分が埋めたい隙間を全部1人の人になんとかしてもらおうと思うから相手に不満が出てきたりするんじゃないのか。
なんて、その考えが理解し合える同士であれば、ありなんじゃないのか、なんて。

主人公が、別の交際相手とのことを考えてごちゃごちゃしてしまうけど、それって恋愛関係じゃない場面でもあることなんじゃないのかな。
パートナーが友達といるとき、仕事をしているとき、実家にいるとき。
どれも自分が知らない顔をしているかもしれない。
パートナーの人生の一部分を、自分と共有しているに過ぎないと、ふと気づく。

結局ポリアモリーの人は表向き多くない(と思っている)ので、理解してくれる相手を見つけるのが大変そう、って思ったものの。
ポリアモリーに限らず、マイノリティの人だからってことではなく、自分が好きな人に自分を好きになってもらうっていうのは大変で、みんな考えが違うんだからうまくいかないのが当たり前なんだよなぁ。
※ただしイケメンは除く

なんてことを、読み終わった電車の中でぐるぐる考えた。

あ、片付けられない人間なわたしは、主人公が入っている片付けサークルの人に来てほしいです!

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