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灯台下暗し お好み焼きver.

 小腹の空いた23時頃、冷蔵庫の奥底でとっくに寿命の過ぎたお好み焼き粉を発見した。一度目にしたら頭の中はジャックされて「好」の文字を見るだけでお好み焼きを思いだしてしまう。

 食べ物に関しては思い立ったらすぐ行動できてしまう私。youtubeを開いて「お好み焼き」と検索する。

お好み焼き
キャベツ

ソース
青のり
カツオ節
揚げ玉

スマホにメモを取って誰にも会わないからと言い訳をしてジャージ姿でスーパーに向かった。ガラガラに空いたスーパーでメモ通りに買い物カゴに入れて自宅に戻る。

 youtubeを開いて、レシピ通りに作ろうとした瞬間、大きなミスに気がついた。お好み焼き粉を買うのを忘れていた。スマホのメモに「お好み焼き」と銘打ったことで安心していた。しかも我が家には粉ものは何もない。仕方なく日付が変わって再度スーパーに車を走らせた。

 車に乗っている最中。このやらかしエピソードにどこか既視感を覚えた。過去にこんな失敗はしたことない。食欲よりも眠気が優勢になりそうなところオードリーの若林さんのエピソードを思い出した。端的にまとめると豚の生姜焼きを作るために「豚の生姜焼き」とメモして買い物に行ったら「生姜」を買い忘れたという話。

 このエピソードを聞いたとき腹を抱えて笑ったことを思い出した。それと同じような出来事が私にも起こったことがなぜか嬉しかった。よし、美味しいお好み焼きを作るぞ。とさらに意気込んで向かったスーパーはいつもは24時間営業なのに、その日だけ日付が変わると同時に臨時休業していた。

 若林さんのエピソードでは最終的には生姜を買って生姜焼きを作れていたけど、私はそうはいかなかった。

 好きなラジオパーソナリティと似たような状況に陥ったことに満足してその日は大人しく眠ることにした。


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