見出し画像

親のメンタルヘルス不全が子どもに与える影響について

うつ病の母親と乳幼児への影響

 子どもの愛着形成のためには、母親自身が乳児期にどのように育てられた か、母子が父親を含めた家族に支えられているか、あるいは地域に支えられているかというこ とも必要です。
 この時期、母親が身体的あるいは精神的不調を抱えていると、愛着形成に大きな影響が生じる可能性があるといわれています。たとえば母親がうつ病の場合、意欲低下、注意集中困難、思考や行動の抑制などの症状のために、応答性の鈍さ、コミュニケーションへ の興味の減退、ネガティブな感情表現(悲しみ、怒りの表情が多い)、暖かさや受容性が低い、といった状態となり、子どもの欲求などに対して適切に対応できなくなります。
 乳児も泣く、しかめ顔などネガティブな行動が多く、楽しげな行動が少なくなる、ストレス耐性、フフラストレーション耐性が低下するなどの報告があります。

実は「うつ病だから」という単純なものではない

 母親の抑うつが子どもの問題行動を引き起こすという単純なメカニズムではないことも指摘されています。抑うつを体験した母親に育てられた子どもに精神疾患が出現する頻度は40%~70%であり、大うつ病が最も高率で出現し、次いで注意欠陥・多動障害や分離不安障害が続く。
 また母親の抑うつと子どもの問題行動との関連については社会的引きこもり、身体化症状、不安および抑うつ、注意欠陥、多動、攻撃的行動、非行行為などが報告されています。さらに学業不振や身体的不健康も指摘されている。
 以上から、子どもの不適応の種類が広範囲であり、このことは、母親の抑うつは子どもの不適応に関与する複数の影響要因の一つであり、問題行動の種類によってその発現メカニズムが異なったものであることを示すのではないかと言われています。

親子のメンタルヘルス不全を防ぐためにも以下のような要因分析を進めることが大いに現場では求められています。

最後まで読んで頂きありがとうございます。では、もう少し具体的にメンタルヘルスのサポートや育児と仕事の両立について教えてほしい、サポートしてほしいと思われたら、こちらのサービスで横山が伴走致しますので、良かったら覗いてみてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?