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創作論とわたし

真理の北斗百裂拳。

(オタクのトリセツ。

気分が落ち込む時やささくれた時。

他者の創作作品からエネルギーをいただいては何度も立ち直り、這い上がっているのだが、(創作に携わるみなさまに敬礼)
その時の自分の状態によっては、逆効果になることもある。

あまりにも神々し過ぎて、エネルギー当たりを起こすのだ。
当たる光が強ければ強いほど、影もまた濃くなるように、自分のポンコツっぷりが露呈してさらに落ち込むループ&ループ。ダメ出しの嵐。

そんな中でも「オタクのたのしい創作論」は、いつ何時自分がどんな状態でも比較的フラットに受け止め、なんなら内観までできてしまう本である。

試し読みをしていただければわかると思うが、「まえがき」がまえがきの役割を放棄・越境しており、この時点で漂うただならぬ気配。

全編通して止まらぬ笑い。エッジが効きすぎる。

お世辞にも上品とは言えないし、むしろ下品すぎて読む人を選びまくるのだが、
タイトルにある通り、読者ターゲットは「オタク」なので、同志であればきっと受け入れられる。たぶん。

それよりもこの本の何が凄いって、そのセラピー効果、カウンセリング効果である。
創作論というよりも、カウンセリング本なのでは…?と割と本気で思っている。

オタクならぶち当たるであろう厄介な心理を見事なまでに掌握しており、
すべてとは言わないが、一つや二つは必ず「これは俺の話か?」とヒヤリハットするはずだ。

白紙にビッシリ絵や文字を手動で入れてそれを何ページも繰り返すなどという変態行為

カレー沢薫/オタクのたのしい創作論より引用

自分の行いがまさか変態行為に該当するなど、思いもよらぬ方向からの剛速球(直撃した)に気を失ったし、

そもそも何のため、誰のため以前に、二次創作という行動自体が、
やらない、見ない人にとってはかなり不可解らしいのです。

原作というこれ以上ない完成品が目の前にあるのに、
どれだけ上手くても本物より優れたものにはならない
時に恐ろしく稚拙な自分の絵や文で、わざわざ描きなおす必要があるのか。

カレー沢薫/オタクのたのしい創作論より引用

おっしゃる通りで!!!

(盲点にもほどがある。

長い事オタクをやりすぎて、世間の常識から自分はこれほどまでにかけ離れていたのかと思うと、穴があったら入りたい。俺の常識、世間の非常識。

自分を見失いそうな時、この本を手に取ると道が拓けるかもしれない。

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