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『"若さへの愛"を憎む人々』2024-01-27

 今日も今日とて、ロリコン・ペドファイルへの憎悪がXを沸き立たせている。
 ロリコン関連の話題というのは、実害もなにもなく、刑事事件になりもしないような笑って済まされるようなものもある。少女キャラを描いたドリンクのパックの、股間のところに穴を開けておしっこさせてみるとかが典型だ。

 こんなのまで顔を真っ赤にして必死になって叩いてみる人たちを見ると、他にすることないのかと「うらましいな…ヒマそうで…………」と画面の前で吉良吉影のような表情で呟いてしまう。

 が、今回矢継ぎ早に報じられた2つの事件は、事件そのものは非常に「ガチ」な、数ある性犯罪の中でも外道外の外道といって差し支えない凶行である。

 もちろん、「事実が報道の通りなら(前者の事件では5人中4人が記事の時点では否認している)」ではあるものの、これらはフェミニストが言うところの性的搾取・性的消費すなわち単なる萌え絵などとは全く異なる次元の、実在児童への性加害であり、犯人にはガッツリと法の裁きを受けていただきたい。

 さて、これらの事件に、アウトロー系ツイッタラーとして有名な「Z李」氏がペドフィリア糾弾論をぶち上げ、冷静な人権論を保持する人々と、ペド叩きで人気を取ろうとするアウトロー達との論戦状態になった。
 そして実質的な主犯格とも言えるZ李氏は3日と保たずに、実在児童の保護と性犯罪防止という建前をかなぐり捨て、「二次元を生け贄にしてのキモキモ連呼作戦」に墜ちたのである。

 もちろん、対フェミニスト女性でさんざんスパーリング済みのXオタク達にそんな行為が通用するはずもなかった。
 刑務所では、性犯罪者は他の囚人たちに凄惨なイジメを受けるという。
 こうした話はもちろん誇張されているかもしれない。日本の刑務所の場合は被収容者の管理がしっかりしているので特にそうだ。では考えてもみよう。アウトローが出所後、実際には刑務官の監視のもと大人しくしていたとしても、元の犯罪グループに戻った後にはそのような作り話の「武勇伝」を吹聴するというのはいかにもありそうである。彼らは嘘をつくことに抵抗を感じるような人間ではないのだ。
 今回X上で騒いでいた「アウトロー」たちもまた、別に本気で義憤を感じていたわけではなかっただろう。彼らはただ、不良が塾帰りの眼鏡君を女の前で殴るように殴ったに過ぎない。
 こうした「ならず者のモテしぐさとしての性犯罪叩き」も、やはりXのオタク達にとってはフェミニストに付随する【ちんぽ騎士】達で慣れっこであり、いくつも本質的な指摘がされていた。

 そしてZ李氏は「お前らなんかイジメられっ子なんだからなー!」と叫ぶ恥ずかしいターンに移行した。

 さて、彼はなぜこんなにもペドファイルやロリコンを嫌うのだろうか。

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