見出し画像

オーバーツーリズム対策:訪日観光客の地理的分散:日本には観光資源がいっぱい!

前の記事で、オーバーツーリズム対策として「地理的分散・時期分散」があると書きました。また時期分散について簡単に触れました。続きとして地理的分散について書かせていただきます。

言いたいことを先に述べますと「日本には有名でなくとも楽しめる場所が沢山ある!」と。

私自身、見知らぬ土地に行くと、普通のスーパーに入ってユニークな品揃えや値段などリサーチします。見慣れないもの発見するとちょっとした達成感を覚えます(笑)

特に沖縄など、独自の文化を持つ土地には発見が多く、「沖縄の普通」にワクワクします。

このように考えると外国人から見る「普通の日本」は普通ではないはずです。しかも、下記のように、結構クオリティの高い観光名所候補が少なくないと感じています。

観光客の地理的分散先候補①:桜の名所

本記事の冒頭にあげた桜の写真ですが、実は私の住居周辺で先日撮影したものです。全国的な知名度はないものの、地元では「桜の名所」と呼ばれる場所です(笑) そんな場所が、そこかしこにあり、見事な桜並木を観ることができます。たくさんある「桜の名所」のお陰で、人の集中も無く、のんびりと花見を楽しめます。

そんな「桜の名所」が日本全国に山ほどありますから、全国的に有名な少数の名所に集中する必要など全くありません。多数ある「桜の名所」に観光客を分散させれば混雑は解消します。

むしろ仰々しく「有名観光地のテイ」で多くの観光客を集める「桜の名所」「ではないところ」で見つける見事な桜のほうが意外性があって面白いかも、と思います。

観光客の地理的分散先候補②:温泉

日本には有名・無名にこだわらなければ、多数の温泉地が存在します。「温泉地」でなくとも、そこかしこに「温泉」が湧きだしています。「温泉」に拘らなければ、「スーパー銭湯」なる施設はもっと沢山あります。

私には温泉の良し悪しを見分ける鋭い目はありません(笑)。ぶっちゃけ多くの日本人もそうなのではないでしょうか?ましてや外国人ならば。。

硫黄の香りに包まれ、白濁した温泉を湧出する温泉地は流石に差別化された空間ですが。

個人的には「スーパー銭湯」でも十分楽しめますし、移動に時間のかからない近隣にもありますので手軽で便利です。

日本人の私ですらそうなのですから、特別なこだわりを持つ訪日外国人は稀だと思います。

と、言うことで、有名温泉地でオーバーツーリズムが問題になるようでしたら、色々な選択肢がありそうです。

特にリピーター訪日客には都心のビジネスホテルに温泉があったり、住宅地域にスパ銭があったり、普通の生活の身近に温泉があることが新鮮に見えるかもしれません。

また寂れてしまった温泉地も多々ありますので、演出によっては訪日観光客を地域再生の起爆剤にできるかもしれません。

観光客の地理的分散先候補③:メジャーではない神社・お寺など

富士山と五重塔が一望できる富士吉田市のスポットは元々は有名観光地でもなんでもなく、外国人観光客が人気に火をつけました。

同じように日本にはあちこちに注目されていない面白いものが沢山あります。

例えば、GoogleMapで「大仏」と検索すると関東地方に沢山の大仏があることが分かります。そのほとんどが一般の日本人の注目を浴びるものではないのですが、外国人の目には衝撃的と思われます。

実は私自身、2018年東京郊外に完成した「鹿野大佛」という大仏に興味を持ち、見物に行ったことがあります。坐像で青銅製の鋳造大仏としては、奈良の大仏に次ぎ、鎌倉の大仏を超える、像高約12メートルという堂々たる大きさです。

鹿野大仏(wikipedia)

そんなものがつい数年前に造られたことに大いに驚きました。「数百年前に造られた」とは別の驚きです。また、未だその存在は広く知られていないのではないでしょうか?

著名な観光拠点である奈良や鎌倉の大仏とは対照的に、観光目的とも思えない、さりげなく、目立つことなく存在するこの巨大な大仏を建立した人が、自分と同時代を生きていることに驚きを感じます。訪日外国人にもインパクトがあるのではないかと思います。

他にも「有名ではない」と言ってしまうと失礼ですがメジャーな観光アトラクションとは言えないにしろ、とんでもなく巨大な「牛久大仏」なんてものもあります。

訪日観光客から見ればそのような巨大な大仏像が「特別な観光名所」扱いされず、さりげなく存在することのほうが驚きかもしれません。

その他、どこの地域にも数多くある神社、仏閣も良く見ると美しい建物ですし、神秘的な彫像なども多く見られますよね。

観光客の地理的分散先候補④:日本人の日常生活

テレビ番組で訪日外国人の「コト消費」の特集があり、「包丁作り体験」「スナックツアー体験」「食品サンプル製作体験」などが紹介されていました。日本人には日常的に見慣れたモノやコトが外国人には興味深く映るようです。

記事の冒頭でも書きましたが、日本人である私もこのような感覚が理解できます。

沖縄で見つけた「大きなお墓」には驚きました。予備知識無く、いきなり「大きなお墓」を見つけて、沖縄の人たちのお墓との関わり合いにとても興味を持ちました。

同じように日本人にとって、特に面白味のないことも異文化の視点で見れば強く興味をそそることが多々あるかと思われます。

ところで、下のイラストですが数年前、地下鉄内でセーラー服姿のおじさんを見かけて驚いたのを思い出し、作成したものです(笑) さらに面白かったのは誰もが無関心だったことです(笑)

補足:
◇ 記事で使用されているイラストはDALL-E(chat-GPT)を利用し作成しています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?