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M47、M52、M78、えっM87 ?

スミマセン、今回は話の内容が2つに別れちゃってます。  タイトルありきの悪いクセ (汗)


まずは、M78です

ちょっと前の話ですが、映画シン・ウルトラマンを観てきました。

これは、シン・ゴジラと同じスタッフなのかな。  ネタバレになるので、内容に関しては書きませんが、んむむむ〜。  あの感覚だと、ウケる年齢層やファン層が、かなり限られる気が・・・。  コアなファンは、きっと 「おぉ、なるほど〜」 なんて、ニヤニヤするんでしょうね。

私のようなニワカファンには情報量が多すぎちゃって、消化能力が追いつかないんですよ。  まだ口の中でモグモグしてるのに、もう次のご馳走が・・・。   ひとつひとつは凄く美味しいのに、なんかもったいないみたいな。

TVと違い映画は、興味のある人だけが自分の意思でお金を払って来てるので、そこは確かに成立してるし、観る側の「好き嫌い」や「感性」の要素に大きく左右される媒体ではあるけど。

例えば、ひとつの映画が大ヒットなんかすると、続編とかが作られます。  で、前作のエピソードをある程度イントロ的に盛り込むわけですが、そこのセンスというかサジ加減って結構難しいと思うわけです。  「どうせ知ってるでしょ」 もアリだし、「観てない人の為にしっかり」 もアリ。

どんなモノであっても作り手側、送り手側って、それを使う人、受け取る人の「顔」を思い浮かべ想像しないとダメだと思うんですよ。  その時に、どんな「顔」が浮かんでいるかが、結構大事ではないかと・・・。  自己満足で終わらせない為にも。

もちろん、原作に対する愛やリスペクトは充分伝わってきたし、ウルトラマンが大好きなんだなぁというのも良く分かりました。

ただまぁ、そもそもそんなにウルトラマンに詳しくない私にとっては、雰囲気や匂いを感じて「楽しむ」って映画ですかね。 じっくりと「味わう」には、私のウルトラマン愛が足りませんでした。 (涙)  (そんなヤツは観るな〜って)


で、M87

主題歌は、今をときめく「米津玄師」なんですが、エンドロールで曲名が「M八七」となっており、気になってネットで調べてみました。 (すみません、内容は割愛します)   なるほどね!と理解はしたものの、な〜んかモヤモヤが残る話だなぁと。  それだけです。(笑)



次は、M47

スミマセン、話がここから古着になります。 (おきて破りの酷い展開)    最初にタイトルを思いついちゃったもんで・・・。 (まさに自己満足)

M47とは、いわゆる軍パンですね!! フランス軍が1947年から採用し、たぶん1964年頃まで使われたミリタリーウェア。  もちろんセットになる上着がありますが、今回はパンツを。

このカーゴパンツ、ここ数年で大爆発しちゃって、ユーロビンテージの代表みたいなアイテムになっちゃいましたね。  マルジェラがどうとか、宇多田ヒカルがどうとか、菅田将暉がどうとかで、昨年はデッドストックで4万〜5万円付けている店もありました。  値段は、需要と供給で変動しますからねぇ、恐ろしいハナシです。  私は10年ほど前に、程度の良いユーズドを5千円くらいで入手しました。(安っ)

説明も、今さら感はありますが・・・。(汗)   おおまかに言うと、前期型と後期型がありまして、前期は厚手のコットンツイル地で、上から下までズドンと落ちる極太ストレート、ウエストのトップボタンはふたつ。  後期はウエストボタンがひとつになり、ヘリンボーン生地で太めながらも膝下からややテーパードしたシルエット。  人間の足って下に向かって細くなってるから、同じような形だとキレイに見えますよね。

靴やトップスとの合わせやすさでいったら、間違いなく後期型なんですが、服そのもののこだわりとか縫製のスゴさは圧倒的に前期型です。  こんなに、手間のかかってる衣服はなかなかありません。  ただしこれも工場や年式によって、微妙な違いがあり、そんな中でお気に入りの個体を見つけるのも、古着の醍醐味だったりします。

さて私のM47ですが、結構めずらしい (人気がない?) 移行期と呼ばれているタイプ。  軍モノあるあるです。  ロックミシンを使わず、全ての端面が巻き縫いされていたり、作りやシルエットは前期と同じなのに、生地が後期型のヘリンボーンになってます。  前期の厚手生地では真夏はキツイけど、これなら大丈夫です。  移行期ということで、50年代終わりくらいのモノかと思います。(社名や年式表記が消えちゃいました)    私より少し「先輩」かな!! (笑)

ちょっとシワシワですが・・・

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手間のかかる「両玉縁ポケット」と「かんぬき」

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裾のストラップにも、しっかり「かんぬき」

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カーゴポケットの裏にちから布と、スレーキ(ポケット地)で股の補強

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そして、M52

これも、フランスの軍パンです。  いわゆるチノパンなんですが、米軍やラルフなんかのアメリカ系チノパンとは、かなりシルエットが違いますね。  軍チノは基本的に暑い季節や暑い地方を想定したモノなので、ショーツタイプもあったりします。

M52もなかなかの太さで、ツータックにきれいなテーパード、実にいいシルエットで万能選手です。  こちらも近年、お値段バカ上がりでございます。(汗)       黒の後染めなんかも出回っていて、まるでモード系のようなイメージ。

私のM52ですが、股のところがガゼットクロッチになってるモノを探して探して、やっと見つけた1本です。  ガゼットクロッチというのは足の開脚をするとき、どうすれば突っ張らずに動きやすくなるかを考えられた裁断縫製パターンです。  グラミチ等のクライミングパンツが有名ですが、私の知る限り日本の柔道着が最初ではないかと・・・。  どなたか詳しい方、ぜひご教示願います。  まぁ還暦ジジィは、足なんか開けないんですけどね。(涙)

こちらもヨレヨレでスミマセン

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股の「ガゼットクロッチ」結構な手間です

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一時期は、このM47とM52、それにリーバイス の501があれば、他はなくても大丈夫ってくらい着回してましたねぇ。  M47なんか60年以上前のモノなので大事に着ないとって感じですが、さすがに軍パン!! ガンガン履いてます。


ヨーロッパのモノ

特にフランスは、服をはじめ「モノ」に対する感性がスゴいと思う。  手仕事の文化が根底にあるし、細かいところにまでこだわって作り上げる職人気質みたいな・・・。  ワークウェアが破れたりしてもツギやアテをして長く使ったりして、昔の日本の野良着のイメージ。

フランス人は新しい服をひとつ手に入れると、古い服をひとつ手離すなんて聞きますが、その新しい服を手にするまでには、かなりこだわって吟味するとか・・・。


私はもちろんアメリカのモノも大好きで、もう身体に染み付いちゃってはいるけど、まぁ良く言えば「おおらか」悪く言えば「雑」ですよね。  大量生産、大量消費の文化なので、いかに手間をかけずに生産性を上げるか、合理的な発想が求められたんでしょうね。

某会員制スーパー(笑) なんか試着室すらない、もちろん防犯的な事もあるでしょうが、サイズが合わなかったり不良品があったら交換するからっていうスタンス。  そもそも不良品の定義が違いすぎて、ちょっとくらい縫い目が曲がってようが、ボタン位置がズレてようが、問題なく着れるでしょ!! がアメリカなのだ。

古いワークシャツなんかで、脇の縫い糸をダラァ〜と垂らす「空環(カラカン)」なんていうのも、ほつれ止めするの面倒くせぇ〜ってコトです。(笑)            あれはあれで、古き良きアメリカビンテージって感じで、逆に高級感とかこだわり感になってて、レプリカメーカーもちゃんと再現してますね。


ヨーロッパとアメリカ、どっちが良いとか悪いとかじゃなく、考え方や文化が違うだけですね。  それぞれ1枚ごとに「アジ」があるし、面白さがある、いやぁ〜古着って奥が深いです!!


曲はボブ・ディランで「ライク・ア・ローリングストーン」

何も浮かばなかった(笑)ので、記事の内容がコロコロと「転がる石のようだ」って、苦しい言い訳。




では、では、また次回。 ありがとうございました!!