2020年はなんだかいわゆる"年間ベスト"的なものに食指が動かずいたのでうが、自分がBIGYUKIさんのインタビューを担当した『ミュージック・マガジン』の年末号の見本誌が届いたことでちょっと聴き直す気に気になり、Spotifyでプレイリストを作ったら70枚ぐらいになったので、トピックスごとにここにまとめます。久々に開いたらnoteの記事を書くのが半年ぶりぐらいだった。

①アブストラクトと音響

先に結論から言ってしまうと今年の個人的な一位はMoses Sumneyなんですけど、圧倒的に音響的な快楽がありました。なんだろういわゆるオーディオ的な"音が良い"っていうのともまた違う感覚で、キレイに録れているとか分離感がどうとかっていうよりも享楽的な感じ。音楽の構成としてはアブストラクトなんだけど、っていう音楽が多かったのもこのトピックの共通項かも。音楽の視聴環境が圧倒的にイヤホン/ヘッドホンになり、そういうテクスチャーの面白い作品にひかれた一年でした。このラインだとSam Gendel、Son Lux、Ólafur Arnalds、Jam Cityなんかが良かったです。

②Nonesuchから出る音源全部めっちゃ良い問題

これはガチ。年初に出たJeff Parkerから年末に出たRob Mazurekまで全部良かった。Joshua Redman Quartetのリユニオン、Tingran Hamasyan新作、Brad Mehldauのソロ作とメインストリーム系も良かったし、Lianne La Havas、Sam GendelもNonesuch。Sam Amidonの新作も良かったですね。Spotifyにレーベル公式のニューリリースプレイリストがあるのでこれをフォローしてチェックしてます。

③ジャズもアブストラクト系とテクスチャー重視系推し

ジャズ系で一番良かったのはDerrick Hodge。前作から4年ぶりのリリースで「これだよこれ！」ってやつをリリースしてくれました。Nels ClineがBlue Noteから出した新作、Craig TabornのJunk Music、Mary Halverson、あとはIntakt Records界隈の諸作をよく聴きました。久々に電子音楽方面に踏み切ったDavid Binneyも良かったですね。UKジャズ系でよく聴いたのはギタリストのOscar Jeome。

ECMから出ていたAvishai Cohen（トランペットのほう）のアルバムにおけるRejoicer、Ted PoorのアルバムにおけるBlake Millsみたいに、プロデューサーワークの面白さみたいなものも地味に増えてきている気がします。

④ラテン/ブラジル界隈はあんまりチェック出来なかった

身も蓋もないタイトルですが、Spotifyが勝手におすすめしてくれるもの以外大してディグれなかった一年でした。Sara Serpaが良かったかな。

まとめ：プレイリスト

以上のトピックスをまとめてプレイリストにしたものがこちらです。順番は適当。

おまけ：音楽の聴き方とPodcast

思い返せば2020年はそれまでと音楽の聴き方がだいぶ変わっていて、要因としてはまず家にいる時間が長かったのでスピーカーで聴くようになったこと。そして春に引っ越しをした結果、通勤時間が短くなったこと。

家ではいつだったかGoogleが配っていたGoogle Nest Miniを設置してみたら思いの外快適。スマートスピーカーの良いところは、BluetoothスピーカーをスマホやMacに繋ぐのと違って、こいつが独自にネットに繋がってくれているから着信とか通知から切り離された存在というところでした。

ただし家でも作業とかで集中してゾーンに入りたいときはノイズキャンセルのヘッドホンを使ってました。Skullcandyのこれはノイキャンが強すぎずちょうどいいです。音はぶっちゃけカーステレオぐらいの解像度なんですが、それがちょうどよかったりする。

イヤホン系でいうとAZLAから出ているSednaEarfit XELASTECというイヤーピースは今年最も良かった。熱可塑性があって着けているうちに耳穴にフィットしていくというやつ。コンプライよりコスパが良さそうなのでしばらく使ってみます。

音楽以外のトピックスでいうと、Spotifyのポッドキャストをよく聴きました。よく聴いている番組を下記にまとめておきます。

J-WAVE INNOVATION WORLD ERA

POP LIFE: The Podcast

TALK LIKE BEATS

NME Japan 編集長がちょっと思っていること

Billboard JAPAN Podcast

こんにちは未来