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順当勝ちの中の工夫:最速マッチレビュー 川崎フロンターレ対徳島ヴォルティス(3月10日)

今日は等々力で川崎フロンターレ対徳島ヴォルティスを観戦。緊急事態宣言下ではあるけれど、既にチケット販売後だということからキックオフは予定どおり7時。この時間だと仕事終えてからでも来やすい。

今日はハーフコートゲームになるかと思ったが、ピッチサイドシートを取った。ゴールラインより後ろだったが、このあたりだと三笘薫のドリブルを前の方から撮れる。

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前半は反対側になるが、テレコンつけて望遠を強化することにした。

試合そのものは2-0。目標とされている3点は取れなかったが、ヴォルティス側のシュートはほとんどなく、フロンターレの完勝だった。

フロンターレのハイプレスの威力

特に前半、フロンターレのハイプレスの威力が見せつけられた。まずしっかりとポゼッションして攻め込む。そこから崩しにかかるが、パスが引っ掛かってボールを失ってもハイプレスをかけてすぐに奪い返す。

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ある程度進めてもハーフライン付近にジェジエウがたちふさがる。典型的なのが2点目。ダミアンがプレスをかけてボールを奪い、そのままシュートしてゴールを決めた。

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ただし、特に二点目を取ってから、ハイプレスを抑えてゆっくりとリトリートして守るようになった。そうするとヴォルティスも敵陣に入れるようになった。

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後半はフロンターレも無理をしなかったため、ヴォルティスが敵陣に入る時間も長くなった。ただ、フロンターレはゆっくりとリトリートしているからブロックはしっかりしており、ヴォルティスはそれを崩して得点機を作ることまではほとんどできなかった。

ビルドアップはいつもの通り

フロンターレの攻撃のパターンは、ハイプレスからのショートカウンターと最終ラインからのビルドアップ。最終ラインからのビルドアップはいつものパターン。

中盤の真ん中、ラグビーでいうミッドフィールドではなく、左サイドはライン際のレーン、ラグビーでいうエッジを旗手と三笘のコンビネーションで崩していく。

右サイドはもう少し幅を取って山根、家長、脇坂ないし田中のコンビネーションで前進していく。

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この両サイドの攻撃は必ず最終ラインからのビルドアップ。片方がうまく行かなかったら一度最終ラインに戻す。

ファインダー覗きながらの完全な印象論だが、そのせいで今年はジェジエウのボールタッチが増えているような気がする。

囮としての三笘薫

いつもと違ったのは敵陣に入ってからの左サイドの攻めかた。去年の後半や今年のマリノス戦、セレッソ戦と異なり、あまり三笘のドリブルで崩す形にはしなかった。むしろ三笘がマーカーを引き付けて、田中碧や旗手がドリブルで中に切り込んだ。

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これは前後半通じてそうだった。もちろん三笘へのマークが薄くなれば三笘が仕掛けていくわけで、ミトマドリブルの「ウラ」の攻撃オプションということになる。

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これがかなり有効で、最終的には2点しか取れていないものの多くの決定機が生まれていた。

なんといってもダミアン

それと今日はなんといってもダミアン。

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今年はダミアンの前線からのプレスが話題になっているが、今日もまた骨惜しみせずプレスしていた。これまでの試合を見るとボール奪取自体は多くないが、それは二列目のプレスのためにコースを切っているから。しかし今日はそれが報われた。自らボールをもぎ取って決めた2点目だ。


全般的に言えば、力の差は否めなかった。特にヴォルティスは監督も来日できていないわけで、そうした状況にあることを考えれば、粘り強いディフェンスである程度は善戦したといえるか。

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むしろ、三笘が下がってから攻撃が単調になったフロンターレがやや気になるところ。

次節は観戦なし

次節のレイソル戦は5時キックオフで、2時キックオフのラグビーとの両立が難しそうだったので切符を取らなかった。少し遅れるの覚悟なら両方見られると思うが、キックオフに間に合わないくらいならテレビ観戦の方がいい。等々力での試合を見に行かないのは去年の開幕節以来で、ちょっと調子が狂ってしまいそうだ。


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