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青ヶ島特産品『あおちゅう』ができるまで🍠

青ヶ島には『あおちゅう』と呼ばれる有名ないも焼酎があります。
自然麹で造られる焼酎は世にも珍しく、現在この作り方でやっているのは1割にも満たない?ここしかない?そうで、とにかく昔ながらの造り方が受け継がれている貴重な地域の特産品です!

今回その焼酎造りのお手伝いをさせていただきましたので、『あおちゅう』できるまでを一緒に追っていけたらと思います!
※だいぶ長い記事となりましたのでお時間のある時にお読みください!

⚫︎原料作り
①-1 芋掘り

まずは広大な畑の芋掘りから。
芋掘り機が使えるようにツルはすでに切ってあります。
畑の端々に見えるのが芋の大群です。
ごろごろとしたお芋がたんまり収穫できます。
掘った芋はひげを取り除きながら小さいものと大きいものに分けていきます。(小さいものは鶏の餌などに利用します)


①-2 芋削り

掘った芋は別の場所へ運ばれます。
こちら約600kg分の芋になります😌
芋削りの過程では、芋の端々を包丁で切っていきます。
ひげの取り残しや腐っている部分があればそれも取り除きます。
大体かご20個分の芋が出来上がります。
総出でやっても5〜6時間はかかりましたかね〜


①-3 芋蒸し

削った芋は青ヶ島酒造へ運ばれて、、、
巨大蒸し器で芋を蒸します。



⚫︎麹作り
②-1 大麦混ぜ

原料2つ目。
まずは水を含ませた大麦と炒って粉にした大麦を混ぜ合わせます。

②-2 大麦蒸し

混ぜた大麦は量にして青いタル8つ分ほど。
こちらを青ヶ島酒造にある大きな釜に入れて、、
1時間ほど炊き?ます。


②-3 大麦混ぜ

炊いた大麦の塊をほぐしながら粗熱をとっていきます。
最初は熱いですが、徐々に温かくなり肌もスベスベになるため、比較的人気?の工程です。笑
大きな箱に入れて温度管理を行います。


②-4 麹寝かせ

次に麹菌を付けて数日寝かせます。
この時も温度管理が大切です。


③ ①と②を混ぜ合わせ、3週間ほど寝かせる

完成した麹は菌のため、これを吸い込むと体調を崩します。
焼酎作りに慣れてない方は近づかないようにっ⚠️
麹と水を混ぜ合わせます。
さあようやく戻ってきました、①の工程で蒸した芋を潰しながら麹を溶かした水に入れていきます。
混ぜに混ぜて、、
(芋が入って粘度が増し、かき混ぜるのも大変そうです)
仕込み完成!!
(この写真は完成して数日〜1週間くらい経ったものだった気がします)
3週間ほど経ったものがこちら。
だいぶ発酵が進んでいますね。


④ 蒸留
最終工程です。
仕込んだものを単式蒸留機で蒸留します。
ここはお手伝いしていません。

⑤完成!!

そして完成しました『あおちゅう』!!

蒸留したものは、3年以上寝かせてから商品として瓶詰めを行います。
ちなみに今回紹介した工程を1クールとし、今年は4クール行いました。
本当に体力が凄まじいですね。。


青ヶ島に来て初めて飲んだ時の『あおちゅう』と焼酎作りを経験してから飲んだ『あおちゅう』の味は全然違いました。
焼酎を口に含んだ時に広がる香りが、あの工程の時に嗅いだ香りと重なり、味により深みを持たせてくれました。
経験と味の結び付きは興味深いものがありますね。

本当にいい経験をさせていただきました。
ありがとうございました!

青ヶ島村民 石川蒼馬

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