『The King〜永遠の君主〜』16話最終回感想

私が一推しのNetflixドラマ『The King』を勝手にご紹介するマガジンの記事も、これで最後となりました。


イ・ゴンとチョン・テウル、二人の壮大なラブストーリーもこれで見納めかと思うと寂しいです。

最終回は、何もかもが美しいので、どの瞬間も見逃さないようにお勧めします!


イントロは、ゴミ出しするテウルの父親を、影からそっと見守るルナのシーンから。
テウルの頼みを聞いて、ちゃんと見守っています。
哀れな子ですが、ゴンたちの頑張りにより、世界は更新され、ルナも人生が変わりますから、お楽しみに。

前半は、とにかく謀反の夜リターンズですね。
ゴン、ヨンの奮闘を美しく描いています。
ヨンが先頭切って現場へ踏み込み、一人でも多くの敵をなぎ払うべく銃を撃ちまくり、自分も撃たれるまでを長回しで撮影しており、迫力とともに、とても切ないです。
ウ・ドファン渾身の熱演を堪能するシーンです。

ここでは、皇太子ゴンは謀反人リムに長剣を振り下ろすことがなく、竹笛が二つに分かれません。
ヨンの奮戦で皇帝の方のゴンはまだ無事ですが、力尽きたヨンを救いたい気持ちを抑えて逃れたリムを追います。

ここで、ヨンはまるで死んでしまったかのような描き方をされていて、慌てました(^_^;)
ヨンが死んでしまったら、どんなラストになっても後味が悪すぎる〜!!(T ^ T)
しかし、ずっと後になって、ゴンがちゃんと助けに戻ったことが語られるので、とりあえずご心配の向きは安心なさって下さい。

ウ・ドファンは既に主役級の役者さんですが、このドラマのメインキャストの中ではおそらく最も若く、公式動画では弟的な感じで伸び伸びやっている雰囲気が伝わって来ました。
演技としても二役をがっつりやり、イ・ミンホに負けぬ繊細な表情、パフォーマンスは素晴らしかったです。

韓国人俳優らしい切れ長の目に、ふっくらした唇の持ち主で、これからも幅広い役でスター街道を邁進して行く予感しかありません。
ルックスに恵まれているだけではない、大変な実力派だと思います。


さて、完全な竹笛を強奪したリムの前に、完全な幢竿支柱が現れますが、ゴンが間に合います。

この世界に持ち込んだ皇帝の剣で、ついにリムを「打ち首」に処します。


同じ時間、1と0の間の空間では、謀反の夜に戻るため必要だった2020年のリムに、テウルが銃を突きつけています。

リムの半分になった竹笛が消えたことから、ゴンは失敗したようだと判断し、テウルは断腸の思いでリムを処刑しようとします。
いずれにしてももうゴンとは会えませんが、それが当初からの計画です。

テウルの銃は、異空間のせいか最初銃弾を発することができませんでしたが、最後にリムを撃ち抜きます。

謀反の夜のリムも、2020年まで生き延びたリムも、共に滅びました。


当然のことながら、二つの世界は恐ろしいくらいの勢いで、歴史が更新されていきます。
大韓民国からはシンジェが消えます。
テウルもリムが死んだ世界になったため、異空間から弾き出され、自分が異空間に入った1週間後の大韓民国の竹林で目を覚まします。
真っ先に職場へ電話し、シンジェの存在がこの世界から消えていることを知るのです…

大韓帝国では、時代を遡ってルナのことも描かれます。
幼いルナは、2020年には総理だったク・ヘリョンの実家の魚屋で盗みを働いたことがきっかけで、優しいヘリョンの母の養女となったようです。
長じて、ルナは刑事に、ヘリョンは政治家になったようですが、汚職で刑に服しています。

ルナはまるで大韓民国のテウルとそっくりになり、表情も明るいです。
シンジェは、無理心中しようとした母とともに、リムではなくプヨン君に救われます。
そのおかげか、こちらでやはり刑事になり、テウルに兄貴と呼ばれています。

二人はいい感じなのですが、世界が変わっても夫婦のカップリングは変わらないようなので、ルナのお相手はゴンか、大韓民国で生き延びたゴンの対、ジフンしかいないと思うのですが、そこのところはどうなのでしょう(^_^;)


テウルの方は、微かな望みをつないでひたすらゴンを待ち続けています。
そんな中、なんとある日道でゴンと同じ顔の男性、つまりリムに殺されずに成長したジフンとすれ違います。
軍服に名札がついていたのでわかるのですが、もちろん同じ顔なのでめっちゃかっこいいです(笑)
テウルには切ないですが( ; ; )

しかし、ゴンがテウルの元へ戻って来るのは簡単なことではなかったようです。
完全な竹笛を手にしたゴンですが、あらゆる扉を開け、テウルを探します。
テウルにはもう自分の記憶はないはずですが、探さずにはいられません。

テウルの記憶はなくなっていませんでした。
ゴンに助けられたヨンもしっかり記憶を残しているのですが、シンジェにはないようです。
記憶が残った3人は、あまりに深く関わったから、でしょうか?


様々な世界のテウルに会いに行くゴンが描かれます。
チョンという姓は変わらないのですが、それぞれ名前は違うんですね。

警察官だったり、軍人だったり、なんと人気女優のチョンさんもいます。
母親が生きている場合もありました。
どの世界のテウルも幸せそうですが、対するように静かな失望を秘めたゴンの表情が辛いですね。


ある夜、ついにゴンは正しい扉を開けてやって来ます。
彼は、テウルが彼を忘れておらず、待ち続けていたことに驚きます。
愛するもの同士の奇跡ですね。

彼はずっと、謀反の夜に戻った時の礼服を着ているのですが、それは以前、「違う時間から会いに来てくれた」時の彼だったようです。
あの時言ってくれた言葉を、また言うのです。

「まだ言っていなかったな。君を愛している、心から」

ちょっと難しいシーンなんです。

時間軸が錯綜していて、私も理解できたとは言えませんが…


とにかくあの時は突然彼は消えてしまいましたが、今回はもう大丈夫です。
今度こそ、ハッピーエンドです。

神様のような、パラレルワールドの調整薬のようなヨーヨー少年を覚えていますか。
リムが成敗され、やっと調整が取れて来て、少年もホッと一息という感じです。
なぜか、小学生くらいの少年から、20歳くらいの青年の姿に変わったり、やっぱり不思議な存在のようです。
彼の一存で、ルール違反な動きをしてしまったゴンたちですが、ちょっと見逃してもらっているようです。


憂いが去り、それぞれが自分らしい充実した人生を送っています。
ヨンはこれまで皇帝一筋、私生活は孤独でしたが、離婚していた両親が復縁し、なんと双子の弟妹が生まれました。
大韓民国で出会った双子の名前をあだ名にして、可愛がっているようです。
彼女もできたかな?

ゴンとテウルは、週末に扉を通って様々な時代へ渡り、デートを楽しんでいます。
ここが、このドラマで私が一番飲み込むのが厳しかったところなのですが(^_^;)

やっぱり私は少女漫画家なので、私だったらちゃんと結婚させますね!

旧時代の遺物だと言って下さい…

親しい人にだけ秘密を打ち明けて、大韓帝国で結婚して、テウルは時々里帰りしたらいいんじゃないかなーと思うのですが、そこはお互いを尊重して生きる、という、今風な選択です。

ゴンなど、物語の最初から、お世継ぎの心配をする周囲を全く相手にしていませんでしたし、感覚としては、この運命を受け入れる素地があったのかも。


でも、毎週末だけ会って短い旅行をする、なんて落ち着かないじゃないですか~_~;
旅行以外にも、のんびり日常の生活をともにしたい(皇帝じゃそもそも無理かもしれませんが)、という欲求はないんでしょうか。

現実的にはこういう付き合い方は疲れる、としか思えないので、他のキャラは大体幸せになってとても良かったのですが、主人公二人だけが現実離れしてしまったなあと。
まあ、どう転んでも難しいですね。
ファンタジーですし。。。

美しい二人が、楽しげに演じてくれて、ハッピーなラストではあります。

最後にもう一つだけ、エピソードを。

二人のパラレルワールド旅行を楽しむようになって、少なくとも一度、ゴンは歴史を更新してしまいます。
大韓民国のシンジェ(帝国のヒョンミンと入れ替わる前)が、事故に遭って目覚めなくなる手前に、ゴンとテウルはやってきます。

ゴンはそこでまだ元気なシンジェ少年と出会い、少し関わった事で、シンジェは事故のタイミングを外して助かります。
ゴンも、なぜこの扉が開いたか、はっと気づくのです。

その更新のせいで、シンジェは2020年過ぎに訪れた時には、大企業の御曹司然として、立派な車に乗り込んでいます。
ウンソプもそれなりに頑張って国家情報局的なところへ就職し、それらを見守るゴンも満足げです。
ラストは、古い時代を訪ねた二人が、心からの笑顔を交わすところで終わります。

実際に、このシーンが撮影のラストだったのか、YouTubeではカットの声に涙ぐむゴウンも見られました。
イ・ミンホは笑顔でしたね(^ ^)


しかし、様々な御曹司を演じて来たイ・ミンホ。
ついに皇帝まで演じてしまって、一体次はどんな役なんだろうと楽しみです。


やはりイ・ミンホは本当に美しい。
これほど絵になる俳優さんは、美形揃いの韓国と言わず、世界中でも何人もいないのではと思わされます。
美しさの上に高い演技力と雰囲気を持った、心から素敵だと思える大スターだと、改めて実感しました。

最近はまた韓流が熱く、おすすめの韓流スター特集なども見かけますが、なぜかイ・ミンホは外れている事が多く無念です。
早い段階で日本でも知られるスターになっているので、今更紹介するまでもないと思われているのかもですが…

イ・ミンホはまだ33歳。
スターになって久しいですが、この先も息長く「息をする彫刻」と言われる美男ぶりを見せつけ続けてくれるはずです。

この作品は、素晴らしい俳優がその魅力を十全に描き尽くす大作と出会った瞬間を、私たちに見せてくれました。
私も、これまでイ・ミンホ作品は少し遅れて見ることが多かったのですが、今回はなんとかオンタイムに間に合い、良かったです。

名残は尽きませんが、次のイ・ミンホ作品を心待ちにしながら、私はまだまだ『The King〜永遠の君主〜』を見ていこうと思います。

16回、長々と拙文書き連ねましたが、ご覧頂きありがとうございました。


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