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桜月/櫻坂46 が大好きな、いちファンの想い。


はじめに

2023年2月発売の櫻坂46 5thシングル「桜月」。
売上枚数やMVの再生回数、その他イベント露出などが後に発売された2作と比較してしまうと少なく、全体的にあまり目立たないシングルとなっている印象を受けるが、特に表題曲である「桜月」においては個人的に書き連ねたいことがあったため筆を取った。よければ最後までご覧いただきたい。

曲について

桜月の作曲は欅坂46時代から楽曲提供されているナスカさん。
櫻坂に改名してから、表題曲は初(C/Wに1stアルバム「条件反射で泣けてくる」がある)だった。
しかしその後の2作を経た今となっては、ナスカ=Start over!の印象が強い方が多いのではないかと思う。

イントロからピアノの美しい旋律が耳を包む。
サビとそれ以外の部分は調が異なり、曲の中での印象の変化をつけている。
落ちサビは守屋麗奈さんのソロ歌唱とピアノ伴奏のみから徐々に色がついていく。
大サビでそれまでのサビより半音上に転調し、盛り上がりは最高潮となる。
ナスカさん得意のピアノやストリングスを多用した曲調は、後に触れる歌詞ともマッチし曲から受ける儚い印象を増長させる。
歌割りやハモり、オクターブハモりなど細かいところまで緻密に作られている印象を受ける。歌うメンバーが変わるとまた違う表情を見せるだろう。

歌詞について

全体を通して見ると、東京へ旅立つ想い人との別れを惜しむ、卒業を控えた高校生の青春時代を桜に見立てて歌っている。
別れの『切なさ』、青春の『儚さ』を桜の花に例えるのは一般的なのかもしれないが、曲に乗せて届くものは圧倒されるものがあった。
Bメロではラップ調のポエトリーリーディングが使われているが、他のメロディなどとのミスマッチは感じず、自然な流れとなっている。
自分の歌詞の整理能力が低いと思っているのでこれ以上詳細にはかけないが、個人的には近年の坂道楽曲の中でトップクラスに良い歌詞だと思っている。
一方、先ほど触れたとおりこの曲の登場人物は高校生。後に発売された2曲は全ての世代が共感できるものであることを考えると、桜月はリアルタイムで心に響く層が少なかったかもしれない。

求められているもの

個人的所感にはなるが、欅坂時代からついてきているファンや改名後〜流れ弾までに新規ファンとなった人々から求められている曲は『かっこいい』『激しい』路線の中での『刺さる』曲であるように感じていて、改名から3年経ついまも、多少の変化はあれどその傾向は変わらないように思う。また、世間の櫻坂の印象もいまだこの傾向が強いように感じる。
対して、「五月雨よ(2022)」、「桜月」の2表題は『切なさ』『儚さ』の印象のある曲で、一定の新規ファンは得られたかもしれないが、肝心な既存ファンや世間の評価を得にくかった可能性がある。

前後作との関係

6thシングル「Start over!」は、MV再生回数が急速に伸び、売上枚数も大幅に向上(リアルミーグリの開始など他にも考慮すべき点はあるが)した。
「五月雨よ」→「桜月」→「Start over!」と発売されたなか、売り上げは前2作が横ばいでスタオバで10万枚強の上昇、MVは順に増えた(公開からの同一期間内で比較)。
関係ないかもしれないが、欅坂時代の「世界には愛しかない」→「二人セゾン」→「不協和音」でも同じような傾向になっていた。

MV公開・シングルリリース時期

MVが公開されたのは2023年1月25日、シングルの発売日は2月15日だった。
歌詞が卒業シーズンを舞台にしていることを考えると、卒業ソングとして扱われることが最も好ましいが、音源解禁~発売までの時期が悪かった。発売日前後にTV・ラジオ露出が集中することを考えると、もう少し発売日が遅ければ、卒業ソングスペシャルなどの出演で多くの人の目に留まったかもしれない。

今後への期待

前項で卒業ソングとして定着しきっていない点について触れたが、一般層までの定着は「卒業合唱」で使用されると一気に広まることが考えられる。
ピアノ楽譜や合唱用アレンジに関してはリリースから時間を空けて作成されるため、まだまだ世間に見つかる可能性があることを忘れてはいけない。(軽く調べてもピアノソロなどが主流で合唱譜は今のところ無さそうだが…)(受験シーズン後半になると合唱曲選定や練習が始まるはずなので、それまでにあると望ましいがどうなるか…私が作ってもいいが。)
…。まずは2024年春の各音楽番組の卒業ソングスペシャルで桜月を披露できるかに懸かっている。8thのリリースが2月21日なので、運が良ければ2曲披露という形もあるかもしれない。
個人的に「桜月」は2023年の櫻坂46のベストソングだったのもあり、今後も推していきたいと思う。

参考

①     桜月の売上枚数について(ビルボード)

②     (当時の状況の脳内整理や視点を増やすために拝読。)


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