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情景287.「朝、黙想」【掌編小説 at カクヨム】

今回ご紹介する掌編小説は、カクヨム投稿の『あなたが見た情景』から「朝、黙想」です。

和室にて、朝の情景。
現代から少し時代観を遡った風。
“堅めの文章”に感じるかも。

ところで、黙想ってしたことあります?

剣道をしていたとき、始めと終わりに先生が「黙想(実際には“もぉくそぉーう”って感じの響き)」と声をかけて門下生が1分間の黙想をする……というルーティンがありました。

いまはメンタルケアやマインドフルネスの考え方が浸透してきて、そのアクティビティも活発ですから、以前よりも瞑想や黙想を習慣ごととして捉える感覚もありふれたものになったような気がします。

ほんの短い時間でもいいから、手を止めて足を休ませ精神を落ち着けるという時間はあったほうがイイです。
黙想のさなかで少々の思考は整理できますし、そのおかげでその後の行動にハリがでます。諸々はかどりますね。 

さて、今回の情景の話です。
今回も朝の情景なのですが、文体から少々お堅い印象を受けられるかも……という感じの文章に仕立てられています。

時代観も現代というよりは少し前……具体的には昭和の頃の在り様に寄せています。和室、座卓、床の間、縁側。そして風が吹き入る程度には広いお庭。
連続テレビ小説かな? みたいな。
イメージとしてはサザエさん家の波平の部屋のような感じです。

私は書きたい情景やジャンルによって文章の硬軟を使い分けられるよう心がけて書いています。
いつかしっかりした時代小説を書かねばと思っているのもあり、こういう文章もいいなァと思いながら書いておりました。

おかげで文体は堅めですが、情景はわりとお気にいり。
朝、和室に吹く風と光陰のあや。
お楽しみください。


あなたが見た情景』は、目の前の景色を眺めるように情景を思い描ける、ちょっとしたお話のあつまりです。

どこからでも何話からでも好きなところから読みはじめて大丈夫。
気になったタイトルをひらいてみてください。



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