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情景10.「カフェの壁を飾るもの」【掌編小説 at カクヨム】

今回ご紹介する掌編小説は、カクヨム投稿の『あなたが見た情景』から「カフェの壁を飾るもの」です。

カフェの情景。
文字通りの紅一点。あざやかに映えるものなんだなって。

紙の本には、読んで楽しむ以外にインテリア的なおもしろさもありますよね。
私自身、子供の頃から本棚というモノ自体が好きでした。

かつて、はじめて自分の部屋というものを与えられたとき、壁際には大きな本棚が備えついていました。
その本棚は、引っ越しの際に母方の実家から譲り受けたものだそうで、叔母の結婚の際に大工さんが拵えた特注品。とにかく大きく、重く、なんだかすべすべしていたのを覚えています。

やたら立派な本棚で、大の大人が3人はいないと運べません。
当時の私からすれば、壁そのものです。

その頃は、そんな本棚のそばに寝そべり、寝返りをうちながら日々読書に勤しんでいました。

そのせいか、壁に本がいっぱい敷き詰められているのを見ると、今でもなんだかワクワクしますね。
そこにワンポイント、色味の異なるあざやかな一冊があれば、それは視線を集めることでしょう。

本は、カフェインテリアにおいて今でこそ定番のようになっていますが、明らかに手に届かないところに並べるなどして視覚的な楽しみのために本を用いた人というのは、とてもユニークで日頃から本が近くにおいて暮らしていたのかなってしばしば想像しています。

並べる楽しみって、ありますから。
ちなみに、実家をリフォームすることになったとき、要望を聞かれて「部屋の壁を本棚にして」とリクエストしたのが私です。
おかげで実家の私の部屋は、一面だけ壁から本棚が生えています。

ともあれ、ふと見かけた本が目に留まる情景。
お楽しみください。


あなたが見た情景』は、目の前の景色を眺めるように情景を思い描ける、ちょっとしたお話のあつまりです。

どこからでも何話からでも好きなところから読みはじめて大丈夫。
気になったタイトルをひらいてみてください。



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