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「情報を記憶」するのでなく「気づきを記録」せよ(本『記憶脳』の読書感想)

なんでこんなことも覚えられないんだ……」 
 
社会人10年目。 
私はプロジェクトリーダーを任されました。 
 
人生初の大役に、 
私の心はメラメラ燃えました。 
 
「この責任を全うする!」 
 
私はすべての情報を 
脳内に叩き込もうとします。
 
新聞各紙、ネットニュース、専門誌などなど。 
 
けれども学べど学べど、 
成果は一向に出てきません。
 
 
・上司や取引先の質問に答えられない… 
・企画が全く思い浮かばない… 
・周りの意見に流されてばかり… 
 
詰め込んだはずの情報を、 
全く活かせない。 
知識がザルのように、 
どんどん抜けていく。 
 
私は焦りました。 
「こんなはずじゃなかったのに……」 
 
プロジェクトは難航しました。 
人の意見で、 
方向性がコロコロ変わってしまうからです。 
 
 
ある日、 
反省会でうなだれる私に、 
上司が言いました。 
 
「で、結局、あなたはどうしたいの?」 
 
私は 
頭が真っ白になりました。 
手足がわなわな震えました。 
口から一切言葉が出てきませんでした。 
 
ショックでした。 
生活のほとんどを 
この仕事に費やしているのに、 
自分がどうしたいのか、 
何一つ言葉にできなかった
からです。 
 
その日を境に、私は、 
完全に自信を喪失しました
。 
碇を失った船のように、 
意識は朦朧とするし、 
足元がふわふわします。 
 
「わたしって、なにもないんだ……」 
 
激務と過労の末、 
私はメンタルダウンしてしまいました。 
 
 
 
失意と絶望の日々でした。 
自分が 
ひどく薄っぺらい人間 
にさえ思えました。 
 
そんなとき、私は 
精神科医・樺沢紫苑さんと出会います。 
 
自分を苦しめてきた価値観が、 
くるっとひっくり返るような教えの数々に、 
私は何度も救われてきました。 
 
そんな気づきのなかでも、 
特に印象に残ったものがあります。 
 
それは 
情報そのものではなく、 
 気づきを書きなさい
」 
というものです。 
 
本『記憶脳』には、 
次のように書かれています。 

 

重要なのは、 
自分だけの体験、自分だけの気づきを 
どれだけ記憶し、 
自分の成長の肥やしにし、 
自分の血や肉にできるのか
、ということ。 
 
あなたの「記憶力」は、 
その部分に徹底して動員するべきであり、 
そのためには、 
体験、経験、気づきの 
「外化」を進めること
です。 
一瞬で検索できる一般的な内容を記憶するのは、 
時間と脳のスペックの、 
計り知れない無駄遣い
といえるのです。 

本『記憶脳』P193より引用


脳天に稲妻がガツーンと落ちるほどの 
衝撃を受けました。 
なぜなら私はまさに、 
一般的な情報を記憶することに 
躍起になっていたからです。 
 
私は動揺しました。 
 
情報を手放すことは怖い。 
そして気づきを伝えることは、 
もっと怖い。 
なぜなら 
誰かに批判されるかもしれないからです。 
 
それでも、 
私は先生の教えを 
信じようと思いました。 
 
 
 
私はとにかく、 
ありとあらゆる気づきを記録しました
。 
 
・日記を書く 
・本や映画の感想を、ノートに書く 
・感想をSNSに投稿する、など 
 
気づきを書くなかで、 
感じたことがあります。 
それは 
「楽しい」ということです。 
 
「自分がどう感じたか」を知ることが、 
想像以上に楽しかった
のです。 
同時に、これまで 
気づきを全く大切にできていなかったこと 
にも気付かされました。 
 
「気付きって本当に大切なんだ……」 
 
私は「気づきの記録」に 
どんどんハマりました。 
いつしか「記録ノート」も 
5,000頁を超えるまでになりました。 
 
 
 
気づきを記録することで、 
私の行動に変化が起きはじめます
。 
 
あるエピソードがあります。 
 
私は相談が大の苦手でした。 
そんなとき 
樺沢紫苑さん著 
『もしも社畜ゾンビが 
 アウトプット大全を読んだら』を読み、 
以下の文章が目に飛び込みました。 
 
『「相談する」を 
 「ガス抜きする」に置き換えてみる』 
 
「そうか、ガス抜きでいいのか!」 
 
私はノートに 
「相談でなくガス抜きでいい」 
「ダメダメでいい」という 
気づきを書き留めました。 
 
効果は絶大でした。 
しどろもどろながらも、 
勇気を出して 
人にガス抜きできるようになったのです! 
 
きっと本を読むだけでは、 
行動は変わらなかったことでしょう。 
 
本を読んだあとに、 
気づきを言語化して、 
ノートに書き記す。
 
 
このプロセスがあったからこそ、 
必要なときに、 
気づきがパーッと脳内でよみがえり、 
私の背中をそっと押してくれた
のです。 
 
 
このような変化は、 
いたるところで起きました。 
 
「気づきの記録」は、 
私の行動を後押しする 
「最強の応援団」
となったのです。 
 
 
 
「気づきの記録」の副産物は、 
これだけに留まりませんでした。 
私はこれまでより 
「記憶を自在に引き出せる」 
ようになった
のです。 
 
 
先日のことです。 
私は、 
セミナーを80分主催する 
ことになりました。 
 
正直、とても不安でした。 
 
「こんなに長い時間、 
 話す内容があるだろうか……」 
 
そんな不安を抱えながら、 
企画を考えようと 
ペンを握ったとき
のこと。 
 
不思議なことが起こります。 
 
ポコポコっと、 
話したいネタが、 
頭の中に浮かんできたのです
。 
 
関連する本や映画の内容、 
自身のエピソードなど。 
 
それらはいずれも、 
私がこれまで 
SNSに「感想」を投稿したもの
でした。 
 
 
本『記憶脳』には次のように書かれています。 

SNSやメルマガに書いた 
過去のウェブコンテンツは、 
自分の脳と直接、接続された 
「外付けハードディスク」のように、 
ほぼ時間差なく快適に利用できる
のです。 
 
つまり、 
SNSやインターネット上のコンテンツを、 
「第二の脳」として活用できる
ということです。 

本『記憶脳』P201より引用 


本当にその通りだと思いました。 
SNSに投稿した気づきは、 
私の財産となっていたのです。 
 
 
私は感動しました。 
 
会社員時代、 
学んだことを全く活かせず、 
ものすごく辛い思いをしました。 
 
けれども今は、 
これまでに学んだことを、 
血肉化し、 
活かすことができたのです。 
 
これまでの経験を活かせることが、 
こんなにも嬉しいことだなんて
…… 
 
私のこれまでの道のりは、 
決して無駄ではなかったのです。 
 
 
セミナーの参加者からは、 
たくさんの感謝の声をいただきました。 
 
私の気づきが、 
感謝され、共感され、応援される。 
 
私の気づきに 
「価値」を与えてもらえた 
瞬間でもありました。 
 
 
 
本『記憶脳』のメッセージ。 
 
それは 
 
情報を記憶するのでなく、 
 気づきを記録せよ
」 
 
ということだと思います。 
 
そして 
 
気づきの記録は、 
 自分のポテンシャルを 
 最大限に引き出してくれる
」 
 
と、私は感じています。 
 
 
生きていると、 
悩みは尽きません。 
 
そんなとき、 
私はいつもノートと向き合います。 
 
「過去に似たような状況はあったかな?」 
「そのときはどうやって乗り越えたのかな?」 
「これまでに読んだ本にヒントがあったかな?」 
 
思いを巡らすと、 
いつも頭にパッと浮かぶのは、 
過去に記録した気づきなのです
。 
 
それらはいつも、 
私に大きな力を与えてくれます。 
 
なぜなら、 
いずれの気づきも、 
私の心を強く突き動かしたものばかりだからです。 
 
これまで何度、 
過去の気づきが、 
私の心を温め、癒やし、 
進むべき道を指し示してくれた
ことでしょう。 
 
 
「記録した気づき」は 
「私の人生の軌跡」であり 
「私の道を照らす光」であり 
「私の人生の財産」なのです。
 
 
気づきの記録が、 
「これまでの経験」を 
「これからを生きる推進力」 
に変えてくれたのです。
 
 
 
今もまだ、 
人生に迷うことばかりです。 
 
けれども私にできることは 
「気づきを記録すること」 
しかありません。 
 
いま一瞬の気付きを書き留める。 
その気付きが、 
行動を後押ししてくれる。 
そして私を導く指針となってくれる。 
 
記録した気づきを、 
この胸にしっかり刻み込み、 
私はこれからの人生を歩んでいきます。


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