教養としての宗教入門/中村圭志

タイトルの通り、教養として『宗教』ってものについて知識を得たい人の為の本。

代表な宗教であるユダヤ教、キリスト教、イスラム教、仏教、ヒンドゥー教、儒教、道教、神道について、それぞれ客観的に解説されています。

僕個人は無宗教ですし、神とか仏とかあんまり信じてないんですけど、むしろそーゆー人に向けて書かれてる本でした。

それぞれの宗教がどういった経緯で誕生して、何を重要視しているか、どう広まっていったか、そして広まっていく中でどう変化していったか。

もちろんそんなこと今まで全然理解してなかったんですが、知ってみるとこれがなかなか面白い。シンプルに歴史の勉強ですよね。

何より、限りなく客観的に、中立的な立場で書かれてるところが良いです。いずれかの宗教について信仰の深い人が読むと不快に感じてしまうのかもしれませんが、それぞれの宗教の粗だったり、矛盾点についてもきちんと書かれています。

個人的には仏教が1番興味深かった。というか、1番説得力を感じました。今広まってるものはともかく、ルーツを辿ると何かを崇める訳ではなくて基本は自分自身と向き合うってところがいいなと。

逆に神道はなんか色々ガバガバだなって印象でした。経緯が経緯ってのもあるんでしょうが、かなり他の宗教から影響受けてるってのが意外でした。

あと、キリスト教とイスラム教のルーツがユダヤ教にあったってのも知らなかった。てかユダヤ教ってあんま聞いたことすらなかった。

全体的にかなり噛み砕いて説明してくれている本なのですが、どうしても専門用語が沢山出てくるので、少し読むのが大変で、時間がかかりました。ただそれだけの時間を費やしてでも読んでよかったと思えるだけの内容の濃さがあります。マジで勉強になった。

なんとなく知識として『宗教』に興味がある人、大雑把に『宗教』について理解したい人にピッタリの本です。ちょっと時間はかかるかもしれませんが、是非読んでみて頂きたい。

読んでいただいてありがとうございました。退屈しのぎにでもなっていれば幸いです。