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青の旅

青の万年筆インク探しは、まだまだ続いている。
先日、銀座のアンコーラで試筆をして、セーラーインク工房440を購入して来たものの、試筆はつけペンを使用して書いたので、万年筆より濃く発色することが分かった。(つけペンやガラスペンは、万年筆の筆跡より濃いめになると、セーラーの店員さんから聞いた。)
ペリカンのターコイズみたいな色合いの440番。
やっぱり色彩雫の露草色ではなかった。
同じ色彩雫シリーズの「朝顔」がかなり近いものの、少し違う。
比較をしている、niki.notebookさんの動画はこちら

セーラーのストーリアブルーはなかなか良く、色は近かったものの、顔料インクであるところが、やはり気になってしまう。
裏抜けする紙には使い勝手が良いが、万年筆に長く入れたままにすると固着が心配。
だから、セーラー以外の万年筆では使うのを躊躇うこともあって、色には満足しても積極的に万年筆では使えない。

私のようなインク沼の住民は、同じペンで同じ色を使い続けるというより、いくつかのお気に入りカラーを平行して使用することがあるので、ちょっとお休みさせている間の顔料インクは、ペン先への影響なども気になり出すと止まらない。
なので、ストーリアはガラスペンを使って書くことになってしまった。

なんとか万年筆で、安心して使える染料インクはないか。
最近、寺西化学のハイカラインキにハマり、その流れで彩色インキを発見。
ブルーはどことなく露草に似ているかも、と目に止まった。

いつもインクを使い切るのにとても時間がかかる私には、
彩色インキの小瓶はとても魅力的。(エルバンの小瓶くらいのサイズ)
そしてお値段もリーズナブル。
大正から続く老舗のインキメーカーの信頼感もある。
と、ダメ元で手に入れてみたら・・・

上:色彩雫 露草   下:彩色インキ ブルー

LIFEノートのノーブルメモで、試し書き。
この通り、なんと似ていることか。
染料インクでここまでそっくりなインク・・・
やっと見つけた。

手帳に書いた文字を見返すとき、やっぱり露草インクの文字がとてもきれいに見えて、「この色で書き続けたいな」と思ってしまう。
だから、どうしてもやめられなかった青の旅。

ついに、旅も終わりにさしかかってきただろうか。
たっぷりとインクを入れたコンバーターを万年筆につけて、ソフトでありながらさわやかで鮮やかな青インクが、手帳の上を滑って行く。

サグラダファミリアの青


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