クマカレー美味いからみんな食え
今年はクマが絶滅したとされる九州を除く全国各地でクマ出没が相次ぎ、人的被害も多数発生しています。
この原因が猟師不足によるクマの個体数増加にあることは周知のとおりで、その解決策として注目されているのは熊肉を食材として利用して収益化することです。
以前から熊肉に興味がありましたが、臭みが強いと言われていたため敬遠していました。しかしクマカレーであればカレーがいい感じに臭みを消して美味しいと聞いたので、実際にクマカレーを買って食べてみました。
結論から言うと臭みはほとんど気にならず普通に美味しかったので、皆さんもきっとこの記事を読むと食べてみたいと思うはずです。
クマカレーはどこで買える?
クマカレーを食べるにはまずは買わなければなりません。猟師さんや、友達に猟師さんがいる人なら仕留めたばかりの新鮮な熊肉を食べることができて羨ましい限りですが、そうでなければ買うしか手に入れる方法はありません。
クマカレーの入手方法はいくつかありますので、手軽なものから順にご紹介します。
ネット通販
送料もかかるので少しお高いですが、これが最も手軽なのではないかと思います。私もネット通販にてクマカレーを入手しましたが、それはどこのスーパーを探してもなかったからです。
まとめて買うと割安になるので、リピートするつもりならまとめ買いがおすすめです。
スーパー・イオンモール
私が知る限り、埼玉や都内のスーパーやイオンモールで見つけることができませんでした。
しかしたまにイオンで目撃情報があるので、よく探すとあるのかもしれません。イオンモールには専門店も入ってますし、マニアックなカレー専門店ならクマカレーがあっても不思議ではありません。
北海道物産展をやってるとあるという話も耳にしますが、私が見た限りでは残念ながら北海道物産展にもありませんでした。
もしかすると本場の北海道ならスーパーやコンビニで普通に売ってるのかもしれません。
道の駅(愛知県・もっくる新城で発見)
道の駅にも置いてあることがあるらしく、愛知県のもっくる新城で目撃情報があったので見に行ってみたら本当にありました!
もっくるにあるクマカレーはツキノワグマで、もっくるのプライベートブランドでした。お値段は1食分1,200円(税込)と少し高めでした。隣にあった鹿カレーはその半額以下だったのに。
高速バスをよく利用する都合上、もっくるに立ち寄る機会は結構頻繁にあるので気が向いたらツキノワグマも賞味してみたいと思います。
もっくるにあるということは他の道の駅にもプライベートブランドのクマカレーがありそうです。特に北海道は。
空港のおみやげコーナー(北海道限定?)
新千歳空港など、北海道の空港ではお土産コーナーに置いてあるそうです。北海道限定だとは思いますが、空港から近い場所に住む道民の方は空港に行けば手に入るのではないでしょうか。
ふるさと納税
ふるさと納税の返礼品としてクマカレーを出している自治体があります。
秋田のクマカレーと岐阜のクマカレーがありますが、秋田のほうがコスパが良いのでおすすめです。また、秋田のほうがクマの被害が多いので優先的に応援すべきは秋田です。
熊肉を買って自分で作る
市販されているクマカレーはどれも缶詰やレトルトのため、どうしても具が煮崩れして小さくなったりレトルト特有の臭みが出てしまいます。
やはり、一番美味しいクマカレーを賞味するには熊肉から自分で作るに勝ることはありません。
カレー作りに自信がある人、缶詰やレトルトのクマカレーで物足りなくなった人は熊肉からのカレー作りがおすすめです。
熊肉も通販やふるさと納税で入手できますし、地域によってはスーパーや肉屋で手に入るかもしれません。
北都のクマカレー缶詰(ヒグマ)を買ってみた
おそらく、これがクマカレーの中では最も有名なのではないかと思います。
410g入ってお値段は1,200円前後とクマカレーの中では安く、たっぷり2食分楽しむことができます。
というわけで早速開封!
缶から出して温める
缶を開けるとやや獣臭がしますが、そこまで気になるほどではありません。フライパンで温めます。
温めると獣臭がするので、気になる方はしっかり換気をしましょう。そんなに気にするほどのものではないと思いますが、商品であるフィルム風船に匂いがついてはいけないのでよく換気しながら温めました。
いざ実食!
ご飯と一緒に盛り付けて、臭み消しの福神漬けを多めに乗せました。生まれて初めてのクマカレー、いざ実食!
美味い!普通に美味い!
温める時にやや獣臭がしていたので少し不安でしたが、いざ食べてみると全く気になりません。
熊肉の独特の食感とカレーがいい具合にマッチして普通に美味しいカレーでした。あまりに美味しかったので、半分は次の日に食べる予定でしたが残りも温めて全部一気に食べてしまいました。
脂が多いので少し胃もたれ気味になりましたが、それは牛脂と豚脂が加えられているからです。
熊肉は筋張ってて硬いという先入観がありましたが、決してそんなことはなく豚肉より柔らかかったです。きっと圧力鍋で調理しているのでしょう。
贅沢を言えばもっと熊肉を入れてほしかったですが、それは安いので仕方ないのかもしれません。次はもっくるのクマカレーを賞味してヒグマとツキノワグマの食べ比べをしてみたいと思います。
クマカレーはジビエ料理の入門に最適
クマだけでなくシカ、イノシシなどのジビエにはまずいという偏見があり、残念なことに食べず嫌いをしている人が多いです。
シカとイノシシは何度か食べる機会がありましたが、良くも悪くもあまり印象に残らない味でした。なぜならシカは分類学的にウシに近いため普段食べている牛肉とあまり違いがなく、イノシシに至ってはブタと同じ種であるため豚肉と全くと言っていいほど違いがないからです。
シカとイノシシ、ウシ、ブタは鯨偶蹄目というひとつのグループに属していて、ここにはクジラも含まれるためクジラ肉も馴染みのある牛肉や豚肉とさほど大きな違いはないと考えてます。(まだ食べたことがないので想像ですが。)
それに対してクマは食肉目に属し、この中に含まれる動物はイヌやネコ、イタチなど日本の食文化にはないものです。犬肉を食べたことのある人なら犬肉に近いと思うかもしれませんが、そうじゃなければ初めて出会う種類の肉です。
なので、イノシシやシカのような「思ったより普通じゃん」というガッカリ感はないと思います。むしろ、まだジビエを食べたことのない人にこそ熊肉をおすすめしたい。
スパイスの効果で臭みが気になりにくいカレーで、熊肉の不思議な食感をぜひ一度ご賞味ください。
熊肉の食用利用はクマの保護に繋がる
さて、熊肉が美味しいということが知られてしまうとクマが絶滅するのではないかと心配になる人もいるかもしれません。個人的には野生のクマは絶滅したほうがいいと思うのですが、熊肉を食用に利用することはむしろ絶滅を防いで保護することに繋がるのです。
考えてみてください。牛や豚は食用に利用されてますが、牛や豚の絶滅を心配する人がいるでしょうか?
現在の熊肉は野生のクマを仕留めることで生産されてますが、クマが絶滅しそうになってもなお熊肉に需要があれば養殖が行われることになるでしょう。
野生のクマは絶滅させつつも、家畜化して野性的な攻撃性を取り除き人間と共存できるように品種改良した上で種としては残していくのがクマと人類の双方にとって最も良い落とし所だと考えています。
果たしてクマの家畜化は可能なのか、それは次回の記事に書こうと思いますので楽しみにしていてください。
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