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モノとコトのポリフォニー|多世界生活のすゝめ

「地球はただ1つ、世界は無数」「だから我々は争うのだ」
「近くに別の地球さえあればな…」
「世界は君のそばに無数に溢れている!」
「そうとも」
「テクノロジーは地球をいかに小さくするかに腐心してきた」
「テクノロジーは世界をいかに大きくするかに腐心してきた」
「いまでは1日で1周できる」
「もはや一生かかっても全世界は見えない」
「世界は意識の数だけ存在する」「おい、過去の意識も数えておけ」
「死に続けている人間の分もだ、忘れるな」

「私はオーストラリアに2年ほど住んでたことがあるの」
「あら、私はグラドネーラに2年間ほど住んでたよ」
「何よ、そこ。架空の世界でしょ?笑」
「何よ、あんたこそ、それ過去の世界じゃん!笑」

「世界は個別に存在する」
「それぞれが干渉することがあってはならない」
「世界同士が混同すれば崩壊する」
「コナンの中にドラえもんがでてきたら崩壊するだろ?」
「別の世界を現実世界に出現させてはいけない」
「物理と概念を混同するな」
「故郷とは場所ではない、過去だ」
「母国は地図上にはない、記憶の中だ」「いいや家の中だ」
「物理的には、国家も民衆も存在しない」
「"物理"だって存在しない」
「”君”も”私”も存在しない」
………
「”神”が生まれ、地球よりも世界が爆発的に大きくなった」
「いいや、世界は無限になった」
「では神は」

ざわざわ
くすくす
ふわふわ

・・・

一人の人間は、一人の人間ではない。――*1

参考文献:
*1平野啓一郎『決壊』
V.カザケーヴィチ(訳:太田正一)『落日礼賛』

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