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独身が親と同居するときに失敗しない方法 【まとめ】

独身が親と同居するとデメリットの方が多いのではと思っていませんか?実は、親と同居することはメリットの方が圧倒的にあります。なぜなら、親の健康面のサポートをしてあげることができたり、自分自身の経済的な負担が減らせたりすることができるからです。

私は、独身が親と同居するのはこれからの時代「勝ち組」だと思っています。というのも、FPをしていて親と同居している方の話を聞くと、独身で一人暮らしよりもこれからの社会の変化にあったライフプランだと思うからです。

この記事では、独身が親と同居することの良い点と悪い点、それを回避する方法、相続・贈与、認知や介護などを解説しています。
この記事を読むと、親と同居が悲惨とかみじめという感情ではなく堂々と周りに言えるようになります。

親との同居はこれからの世の中、「勝ち組」です。

前提

子は正社員で働いており、親の年金や貯金を頼りにしなくても生活できているという前提の同居になります。また、親が経済的に困窮いているわけでも、介護や痴ほうだから仕方なく同居するということでもありません。

親も自立しており、子も自立しているが、親の健康面が心配で、結婚生活に魅力もないので同居するという前提です。

親と同居するメリット

親と同居するメリットについていくつもありますが、代表的なものをいくつか挙げて解説します。

経済的な負担が軽減できる

自分自身でも経済的に自立している上に、親の年金もプラスされるわけで、独身で別々に暮らしている人に比べると、経済的余裕があります。

なぜなら一番大きい割合を占める家賃が不要になるというメリットがあります。また生活費を家族で分担するために生活費を節約できます。

私のお客さんの例でいうと、親子で旅行にいったりするなど少し余裕のある生活をされているのが特徴的です。

親を扶養にいれることで節税できる

親を扶養家族にいれることで、自分の所得税と住民税が安くなります。また、親が自分で払っていた健康保険料も扶養に入ることで不要になる場合があります。

自分の老後の積立に回せる

自分一人よりも、親と同居している場合はお金に余裕がでて、老後の積立額も増える傾向にあります。

家賃が不要になるのでその分を投資にや余裕資金に回せます。

親と同居することで毎月の運用額が5万円から10万円へと倍増した例もあり、老後不安を解消の一つの方法です。

親の資産管理の相談に乗れる

親が高齢になると、資産管理が困難になる場合があります。そのため子供が親の資産管理を手伝ったり、代行したりすることが必要になる場合があります。

どこの銀行口座にお金があるのか?
保険証券はどこにあるのか?

いざとなった時に、どこに何があるかくらいは把握いしておく必要があります。

親が認知症になった場合は、お金を自由に引き出せなくなります。そうなったら、介護費用や医療費などは子供が建て替え払いする必要も出てきます。そんなリスクも考えながら親の資産管理の相談に積極的に乗ることで、自分の将来の負担も軽減できます。

介護や痴ほうなど対応しやすい

親が認知症になった場合、さまざまな問題が発生します。食事や入浴、着替えなど日常生活の世話が必要になります。また徘徊などの問題もあり、同居していると対応しやすいというメリットがあります。

また、介護状態になったら親の意思を聞きながら、意向に沿った介護や世話の仕方を決めていくことができます。

家で倒れていてもすぐに発見できる

これは一番心配なことかもしれません。私も親が家で倒れていたらどうしよう?と思うことは頻繫にあります。

同居していると、親が倒れているのにもすぐ気づけますし、その後の処置もすぐにでき、重症化や後遺症が残る可能性も減らせるでしょう。

孤独死という言葉とはもはや無縁になる

高齢の親が一人暮らしをしていると、孤独死というワードも頭をかすめます。

孤独死して、2週間誰も気づかず親が見るに堪えない状態で発見されることもあります。

同居していると、この言葉とはもはや無縁になります。

家事の分担ができる

親は家にいるので家事の分担をすることができます。
働きながら家事をこなすのは非常に大変ですが、親が料理を担当し、洗濯や掃除を担当するなど分担することができます。

家事の分担によって、自分の負担が減り、時間の節約にもつながります。

親の終活についてじっくり話ができる

親が高齢になると、終活について気になり始めます。

介護になったらどんなお世話をしてもらいたいか?
認知症になった場合、どうしてほしいか?
寝たきりになった場合安楽死を望むのか?
どんな葬式がいいか?

同居していると、親とのコミュニケーションの時間が増え、家族で話し合いながら準備をすすめることができます。

親と同居するデメリット

親と同居するするデメリットとそれに対応する回避策に関しても解説します。

介護や痴ほうになったら面倒をずっと見ないといけない

同居していたら、食事・トイレ・着替え・お風呂などいろいろな身の回りの生活をサポートし続けないといけません。

デイサービスなどの施設を利用するとしても、毎日利用するわけではないので、仕事をしながら介護となるとかなりの重労働になります。

介護のために退職したり、正社員ではなく派遣やパートに切り替えるなどで収入が下がることもあります。

回避する方法としては、親の資産管理をすることがおすすめです。親の資産がどのくらいあるのか?年金はどのくらいあるのかを把握することで、いざ介護になった時に、自分の仕事とうまく折り合いをつけながら生活していく方法を考えることができます。

周りからの視線

独身で親と同居というと、周りからの視線が気になるという人もいます。

経済的に自立していないのでは?
いつ結婚するの?結婚の予定は?

という周りの視線が突き刺すように感じる人もいます。

これを回避する方法の一つは、子が経済的に自立しているというのが有効です。

私のお客さんで、自分でマンションを購入し、その家に両親を呼び寄せた独身女性がいます。

彼女は親の面倒を見ているのは私、経済的にも支えてあげられるし、何かあったらすぐに対応できるからという理由で、自分に自信を持っています。

こういった目に見える実績があれば周りの目も和らぐと思います。


親の口出し、小言が増える

いい人がいないの?
仕事は大丈夫?
老後は一人で大丈夫?

といった小言を日常茶飯事でいわれるとかなりしんどくなりますよね。帰省したタイミングでいわれるのも正直ストレスですが、私だったら毎日のようにいわれるとストレスが溜まって爆発しそうになります。

親の事が心配で結婚や恋愛の妨げになることもあります。

回避する方法としては、自分の空間を持つことをおすすめします。数時間、喫茶店で読書やSNSを見るのもいいですし、映画をみにいくなど、完全に一人でリラックスできる空間をもつことをおすすめします。

親の介護や介護や認知症について

親と同居すると、介護や認知症についても不安があると思います。
ここでは介護や認知症になったらできなくなることやサポート方法について解説します。

認知症になったらできなくなること

  • 資産凍結

  • 不動産の売却、名義変更など

  • 遺言や贈与が無効に

認知症と判断されると、契約能力が無くなりますので、上記の事はすべてできなくなります。たとえ実の子供でも親の預金を引き出したりすることができなくなります。

認知症かなと思ったらすべきこと

  • 親を詐欺やさまざまな契約から守る・・・任意後見制度の活用

  • 親の資産を使えるように・・・家族信託の活用

  • 介護や今後の生活を相談・・・家族会議、専門家の活用

勝手に契約を結んだり、不要な商品を購入できないように任意後見制度などがあります。また、親が認知症と判断される前に家族信託を結ぶことで親の財産を子供が管理できるようになります。

また、介護やお金の分担などの問題もあり、家族間でしっかり話し合う必要があります。


親の資産管理をする必要性とその手順は?

親が高齢になると、複雑な手続きや金融商品などの理解力が無くなってきて、だまされたりするケースが増えてきます。また認知症や介護になった場合などは資産凍結されるので、親の介護費用などを子供が建て替える必要が出てきます。

資産管理とは?

日々の生活費の買い物
銀行口座から引き出し
不動産売却
不動産名義変更
介護費用
介護リフォーム
贈与
相続

上記のようなことをするために、親の資産管理をします。

資産管理の必要性

  • 親の資産を守る

  • 相続対策

  • 介護対策

相続対策というのは死後の遺産分割などを円滑に進めるため。亡くなったら財産を分ける必要があり、その時に何があるかを把握していないとかなりの労力と時間がかかる。遺産分割協議ということをしないと亡くなった人の金融資産(預金、不動産、証券)などは動かせなくなる。

介護状態になったら、お金の面でどうするかを考える上で必要。自宅介護なのか?施設介護なのか?どれくらいの施設なら可能か?

資産管理で気を付けること

  • 同居家族が資産を独り占めしないように

  • 子供や家族で不公平感がでないように

  • 専門家の活用

別居の親族から同居の子供が独り占めしていないか?不当に多くもらっていないか?といった不信感がつのり、裁判などになるケースもあります。
税理士や弁護士といった専門家に相談しながらすすめるのがいいでしょう。



相続や贈与について

相続は別名(争続)ともいわれるくらい、争うことがあります。実は相続税のかからない一般家庭がもめています。そうならないようにしっかり対策しましょう。

相続の基礎知識

相続税は基礎控除があり、3000万円+法定相続人x600万までは非課税となります。
例えば、子供二人が相続人だとしたら4200万円まで非課税で相続できます。

また、亡くなった人の家に引き続き住む場合は、小規模宅地の特例という減額制度があって、土地の評価を8割減までにすることができます(家屋は固定資産税評価額)

つまり、土地の値段はかなり安くなり、それと金融資産を合わせて4200万円までは非課税なので、ほとんどの一般家庭は相続税がかかりません。

同居していた親から相続や贈与を受けた場合の注意点

同居していると、親の面倒を見たり家計を支えたり、いろいろ負担がかかっているので別居家族よりも多めに相続や贈与でもらってもいいと思いがちです。

また、同居していると親のお金の管理も任されることになりますので、別居家族からは、生前に不公平に贈与されているのではというあらぬ疑いをかけられることもあります。

相続では、寄与分や遺留分に注意しておくべきです。それには弁護士やFPなどの専門家に確認しながら進めていくことが大切です。

また、相続や贈与では非課税枠があり、相続の際は500万円までの生命保険金は非課税で受け取れますし、年間110万円までは非課税で受け取れます。

注意すべき点は、認知症になった場合です。

遺言や贈与などが無効と判断されることもありますし、認知症かなと思ったらまずは家族信託などを活用することをおすすめします。

親と同居の失敗例とその回避策

  • 介護疲れでストレスがたまる

  • 介護で体調を崩す

  • 親が認知になり親のお金が使えない

  • 家族間でもめる

  • 自宅介護が大変

  • 施設に入れようにもお金がない

  • プライバシーが保たれない

回避策は、介護をしても介助はしないということ。ある程度は自分でできるように見守ることも大切です。
介護しやすいようにリフォームするなど生活環境を整えましょう。
また、体調を崩したりストレスを感じているようであれば、サービスを活用したり、地域包括支援センターなどに相談しましょう。
家族間でもめないように、お金と介護の分担や負担割合をしっかり話し合いましょう。
お金がないという問題は、FPに相談するなどして家計改善やライフプランの見直しをしましょう。
自分の時間をしっかり持つようにして、プライバシーを確保しましょう。


Q&A

Q、独身女性の実家暮らしの割合は?

独身女性の約7割が親と同居しているというデータがあります。独身で生涯を終える人が増えてきており、親と同居することで家賃がかからないという経済的メリットをいかして自分の人生を楽しむ人も多いようです。

Q、独身で親と同居している人は生活費いくら入れてる?

毎月5万円前後が相場のようです。外食した時の費用はどちらが負担しているか?電気やガスなどは?といった細かいデータはないのですが、全部ひっくるめて10万円はいかないと思います。つまり残りは自分の趣味や貯蓄などに回せるということで、年収400万円以上の方であればかなりお金は残せるという状態です。

Q、親と同居すると介護費用が高くなる?

子供の収入と親の年金が合算された状態であれば介護サービス費用が高くなります。その場合は世帯をわけで申請することで費用を安く抑えられます。







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