絵を捨てた日(2021.3.31)

日記で言えば更新がないためについこの間のこととなるが、付き合い始めた彼氏と別れた。

正しくは自然消滅した、という感じだが。

2月の初めから連絡が取れなくなり、そのままなんの音沙汰もなくこのような形に。

割り切ったつもりでも、心の片隅に彼がいて、モヤモヤとしたまま2ヶ月があっという間に過ぎた。

拒絶されたことで傷ついたり、怒ったり、僕の知らない間に彼が知らない人に変化していくことが辛く思えた。

週に一度は彼の夢を見ていた。

彼を思い続けるのは執着なのだろうか。彼と再開してまた仲良くなることを望んでいるのか。それとも別れた理由を聞いてスッキリしたいのか、それら全部か。

どんな理由であれいつかは離れ離れになることは分かっていたつもりだったけど、やはり別れというのは辛いものだなぁ。

同時に、別れがあるから今が尊いものなのだと身をもって実感できた。

今日彼の絵を捨てた。クリスマスに僕が描いたもの。何をあげるか悩んで、自己満足でも気持ちが重たくてもいいからと思い描いた絵。

ここ数日は特にしんどくてしんどくて悶えていたけれど、今日ふと、会社の帰り道で気が楽になった。

「宇宙からみれば今起きていることはちっぽけなことだ」とかそう言う論点のすり替えではなく、「今、僕の心を占めているのは『今の僕の感情』でしかない」というようなことを思った。

今は辛い気持ちでいっぱいだけれど、きっとこの先素敵な出会いがまたあるに違いない。

同じように僕と別れた彼にとっても、これから幸せだと思える生活や出会いがあるに違いない。

未来の僕の感情と、今の彼の感情と、未来の彼の感情と、世界を取り巻く感情とが、全部、幸せな方に向かっていけばいいなと思った。

今の僕の気持ちには十分向き合ったから、もう少し大きな視野を持っても良いんじゃないのか。

辛いこと、嬉しいこと、楽しいこと、苦しいこと、色んな気持ちがあるから人生は面白い。

夜道を歩きながら、電車を待つ間に素直にそう思えた。

捨てられないから置いておいたという程でもないけれど、玄関に飾ってあった絵をもう一度だけ大事に眺めて、燃えるゴミに捨てた。

ありがとう。

僕にも彼にも、幸せな日々が待っているよう願っている。



ただ、急に何も言わずに去ったことに関しては普通にムカついているので次会った時はとりあえずビンタしたいと思う。

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