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東日本大震災と大阪北部地震で被災して思うこと

 パプアニューギニア海産の武藤北斗です。

 大阪北部での震度6弱(M6.1、深さ13㎞)の地震が発生し今日で3日目。ガスが止まるなどの被害は残るものの、日常が戻ってきた感じがあります。工場も再開し、本日は7名が出社しております(会社の被害状況はこちら)。

経験をいかしたtweet

 私は東日本大震災で被災し大阪に移住しました。今回はあの時の経験をいかして、自分なりにSNSで発信を続けました。


今回の地震で冷静だった理由

 今回、僕は自分でもかなり冷静だったと思いますし、正直なところあまり被災したという意識もありません。周りからは「経験したからだね」と言われますが、大きな地震を既に経験したというのが理由ではないと僕は思っています。

今回は「放射能の危険性を考えなくてよい」から冷静なんだと思います。

(写真:福島原発事故直後、窓はガムテープで目張り。部屋で調理。) 

 正直なところライフラインが止まるよりも、目に見えない放射能が襲ってくるほうが怖いのです。あの絶望感と恐怖感は人をおかしくしますし、震災の時に必要な協力や絆といったものをぶった切っていくと思うのです。

 東日本大震災でも原発事故さえなければ、もっと日本が一丸となって救えただろうし、故郷を追われる人もなかっただろうと、また7年前の悔しさや怒りや絶望感を思い出していました。

大阪から原発は近い

 関西に住んでいる人は自分達が原発の近くに住んでいるという意識が薄いなと日ごろから思っています。

 僕が住んでいた石巻市から福島原発までは約110㎞、更に20㎞先のモニタリングポスト(放射能を測定)は福島原発事故直後、通常の400倍の数値をたたき出しました。さらに距離で言えば、米軍が出した避難範囲は福島原発から80㎞でした。

 さて、それでは大阪府茨木市から大飯原発までの距離はどのくらいなのか。実はとても近く80㎞。高槻市はもっと近い。

 更に大規模な地震がきて、関西も福井も被災することは普通に考えられるのではないかと僕は思っています。

関西の皆さんへの最後のtweet

 先ほど紹介したtweetは今の自分達が震災を乗り越えるために呟きました。今度は未来のために、以下の文章を関西のみんなへ呟こうと思います。

関西の皆さんへ 東日本大震災も今回の地震も経験した僕から最後に。今こんなことを言うのは酷かもしれないけれど、この被災した状況で更に放射能の危険が襲い掛かることを想像してみてください。目に見えない、臭いもない放射能の恐怖は計りしれません。パニックになった世界はどんな危険があるのでしょうか。今こそ当事者としてリアルに考えられる時と思います。原発が本当に必要なのか。それが未来のためなのか。自然災害と原発事故の複合的な災害がどんなに恐ろしいか考えてほしいのです。

 これは原発の反対運動に震災を利用しているわけではありません。僕は2度も経験して痛烈に思っているのです。当事者になってこそ分かる事もあるのだと。そして考えるのに適したタイミングがあるのではないかと。

 自分の心に問いかけてください。何のために生きているのか、自分が求めている幸せは何なのか、どんな社会であれば震災を乗り越えていけるのか。

 震災を経験するたびに僕は自分自信に問いただします。そうすることで人は自然と共存するすべを思い出し、自分達の生活を修正しながら、未来の人達が幸せに生きていく世界を作っていけるのだと思うのです。

パプアニューギニア海産 武藤北斗


刺絡(鍼灸)や髪を切ったりと体調や身だしなみを整える資金にさせて頂きます!