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新卒で就職できなかった私が編集者になった話

はじめまして。アンドウです。
私は、小さな編集プロダクションで編集者として働いています。編プロと印刷会社の制作部などを転々としながら、編集キャリアは10年ほど。最近兼業で始めた執筆も校正もリライトも、この10年、実務で培ってきました。

私はいわゆる「新卒カード」を切ることができず、大学を卒業して4年間フリーターをしていました。

需要のほどはともかく、今回は自己紹介を兼ねて私が編集者になったいきさつ+αをさらっと書いてみることにしました。(この記事は1,800字くらいなのでさくっと読めます!)

こんな人に読んでほしい
✓編集の仕事に興味がある
✓やりたいことはあるのに、内定が出なくて焦っている
✓大手出版社の内定は出なかったけれど、なんとかして業界に潜り込みたい

と、えらそうに書いていますが、とはいえこれは私が編集者になるまでの「ダメダメ就活エントリ」です。(編集者になるための役には立たないと思う、とだけ明言しておきますね)

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迷走に迷走を極めていた大学4年次

こまかいことは省略しますが、おもに家庭とお金の問題で「もう楽になりたい」って思っちゃうくらいにまで病んで(重い)、3年生のときにもらったたった1つの内定もぽーんと蹴っとばし、ザ・リビングデットだった4年生。

ゼミの恩師の支えによってなんとか立ち上がり、さあもう一度就活だという時点で4年生の2月ですよ。卒業まであと1か月。いや、今思えばおそろしすぎん?

本当は何をしたいのか、そこで初めて考えた。結果、「編集者になりたい」と思ったことが今につながっています。

卒業後の4年間、アルバイト→編プロに入社

「新卒カード」を切ることもできず、大学を卒業してから編集につながりそうなさまざまなアルバイトを経験してきた。卒業まで残り1か月をきった大学4年生のときに、必死で探したアルバイトは、出版社の子会社でした。

「アルバイトはアルバイトの仕事だけしていればいいんだよ」って言われたこともあるけれど、ずっと「編集者になりたい」という気持ちでまじめにやってきたつもりです。必要な知識はどんどん入れたし、先輩の働く姿を穴が空くほど見つめてきた。経験は全部自分のものに。ひとつひとつの仕事に責任を持って取り組みました。

いつも「編集者 未経験OK」というKWで求人サイトをチェック。そしてたまに編集者を募集している企業の面接に行っては、アルバイト時代に積極的に取り組んできたことを最大限アピール。

そして卒業から4年、だいぶ遠回りしたけれど、小さな編集プロダクションにアルバイト採用してもらえることになりました。初めて入ったその会社で、途中で正社員登用され、5年半経験を積んで、得意な分野に気づくことができました。そして違う媒体などを経て、今に至っています。

「新卒」「正社員」「出版社」だけがすべてじゃない

大学時代、実は奨学金が身内に使われてしまい、アルバイトをかけもちしまくりながら学費を稼いでいた状態でした。そんなわけで、正社員をめざして就活浪人するなんてご身分にはとてもなれなかったんです。

そもそも出版社に正社員で入るなんて一握りの人間にしか成し得ないこと。たとえもう一度就職活動ができたとしても、自分には何もないし望みがないことはわかっていました。さらに編集プロダクションや、契約社員、アルバイトの募集に目を向けてみても募集は経験者ばかりだよね。編集者って席があかないとなかなかなれない。

でも今だから言える。編集者って、別に出版社に所属しなくても、未経験者でもなれるよ。(大手出版社にいる正社員ってほんの一部だけで、ほかは業務委託や契約社員だもの)

<まとめ>入り口はひとつじゃないよ

今は編集者やライターになるためのオンライン講座が豊富にあるし、noteをめぐれば良い記事をたくさん読めるし、未経験でも工夫すれば受注できるクラウドソーシングサービスなどもあるので、誰でもいろいろな経験を積むことができる。

編集者に限ったことではないけれど、学生時代の経験と学歴だけがすべてじゃないし、どんな環境でも学びはあるよ。

私はキャンパスライフのほぼ全部を安月給バイトの自転車操業に費やしてしまったし、長いあいだ将来は真っ暗だった。決して近道ではなかったけれど、夢だった編集者になれました。

新卒で就職できなくてもいい。レールから外れてもいい。「全然うまくいってないな…」と思う経験だって、大事にしてほしい。

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