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写真に物語を

大西みつぐさんの『1000文字の写真論』は、とても勉強になります。
写真を学ぶためには写真を見ることが大切だと思いますが、やはり写真家の方の考え方や哲学を知ることも合わせて必要だと思っています。

能書きばかりの写真は、好きではありませんが、『いい写真』を撮りたければ、自分の感覚だけでは上達しないと痛感しています。

フォローしている大西みつぐさんの文章から

“スナップショットに限っていえば「その状態、その仕草を説明しました」で終わってしまい、その前後に必然として備わっていた、あるいは備わるであろう豊かな物語がイメージとして浮上してこないものが多いのです。   木村伊兵衛のスナップショットの自然さは、実はその前後の物語に裏付けられた「顛末」であったり、一部をスーッと抜いてきたものから成立しています。実際にライカのシャッターを続けて押しています。だから生き生きしているのでしょう。強く意識せずとも「物語」はどこにでもあるものです。”
1000文字の写真論 大西みつぐ


この『物語』というキーワードにつていは、今まで写真を撮ってきて、常々感じていたことでした。「きれいな海だ〜」「かわいい〜」だけで写真を撮っても、説明写真になってしまうということです。

説明写真を撮っている人もいますので、批判をしているわけではなく、スナップ写真でより『いい写真』を撮りたければ、『物語』が重要だと意識しています。

それは、自分のその時の心情でもいいのではないかと思います。なぜその被写体に目を向けて撮影したのかという撮影者の『物語』です。同じものを撮ってもなぜか写真にはそのようなものが写り込んでいると感じる写真があります。今はパソコンなどで現像、レタッチができるので、そのときの心情に合わせた表現も可能です。

『物語』を想像して今日も撮ってみようと思います。

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