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23歳で”アイデアを売る会社”を創業した結果…。

2018年1月に創業した”アイデアを売る会社” (株)ホロポノは、現在で7期目を迎えました。

「アイデアを売るって何?ビジネスって甘くないよ。
 アイデアなんか形にしないと何にも意味無いから。」

創業の時、知り合いの社長に言われました。
言いたいことはとっても理解できます。でも、ちょっとだけ待ってください。少しだけお付き合いください。


①アイデアが必要じゃないビジネスなんて、この世に一つも存在しない。

・ビジネスにもっとアイデアを!

僕は、アイデアが必要じゃないビジネスなんて、この世に一つも存在しない。と思っています。

個人的な意見ですがそもそもアイデアには、2種類あると思っています。
何かを生み出す「創造力」と、周りに働きかける「想像力」

「企画」や「アイデア」というと、どうしてもエンタメ業界やクリエイティブ業界に必要な、モノづくり的な「創造力」の印象が強くなるかもしれません。

しかし、僕はもう一つの「想像力」こそ、もっと社会で使われるべきでは?と思っています。仕事とは、人と人とが関わって発生している以上、相手への思いやりや想像力が必要な気がします。

例えばそれは飲食店でも、観光業でも、IT業でも、なんでも同じ。
「これをやったら、お客さんがワクワクするのでは?」
「こんなメニューを出したら喜ぶ人がいそう!」「入口にこんな置物を置いたらきっと驚かれるぞ!」「こんなキャンペーンをしたらお客さんが増えるのでは?」などなど。

アイデアってクリエイティブ能力を指すだけではなく、
「相手へのちょっとした気遣い」だったり、
「誰しもが持つ知的好奇心の刺激」という一面もあるのかもしれません。

人間関係を、社会を、より豊かに明るく発展させていくために
アイデアは必要不可欠なのです。

要するに、アイデアとはアーティストやクリエイターのものだけではなく、
一般社会にももっと溢れさせるべきだと思う!ということが言いたいのです。そのことに気づいてから、
僕は”ビジネスにもっとアイデアを”という理念を掲げるようになりました。

・実際に、何をしているのか?

アイデアを売る会社として、現在行っている3つの事業があり、
「プロモーション戦略支援」「映像制作」「YouTubeCH運営」があります。

企業さんから「もっと商品を知って欲しい!」と思った場面や、「若い人にもっとリーチしたい!」「他とは違う面白い仕掛けをしたい!」という時に、お声がけ頂くことが多いです。

プロモーションだと例えば、カルビーさんの絶品かっぱえびせん。
おつまみ向けのかっぱえびせんとして開発されたこの新商品を、
これからどう展開したらより多くの人に知ってもらい、そして実際に買ってもらうことが出来るのか?そういったお題をヒアリングしながらプロモーションの施策を考えていきます。

 カルビー様 絶品かっぱえびせん

映像制作だと、IGGさんのロードモバイルというスマホゲームの認知拡大を図るため、ちょっと変わったCM映像で話題化を狙う動画制作をさせて頂いたり。

IGG様 ロードモバイル

YouTube運営だとYouTuberさんを始め、芸人さん、タレントさん、アイドルさんなどのプロデュースをしたり。
ビジネス系だと田端信太郎さんだったり、最近では人材採用を目的として
企業さんのチャンネルを運営させて頂いたりしています。

②お金0、人脈0、実績0での起業

・”放送作家”になるも厳しい現実

なぜ、そもそもアイデアを売る会社を作ったのか。
それは僕が元々、テレビ業界で放送作家という仕事をしていたからです。
放送作家という仕事もまた特殊で、まさにアイデアを売るような仕事です。

面白い番組の企画を考え、会議で話して、お金を稼ぐ。実力があればお金持ち、実力が無ければバイト生活。

厳しい世界とは知りつつも、そんな夢のような仕事に憧れ、超実力社会に憧れ、19歳の時にテレビ業界に飛び込みました。
放送作家としては、地上波各局で番組の構成をお手伝いさせてもらったり、立ち上がったばかりのAbemaTVで色んな番組の企画に携わらせて頂きました。

元SMAPのユニット「新しい地図」の特番など

しかし、昨今のテレビ業界もなかなか厳しい現状です。年々、下がる視聴率。面白いだけのバラエティ番組の需要も減っていき、それに伴い、制作費、僕ら放送作家のギャラも減っていく。

スタッフ間で話題になるのは景気の悪さばかりで、不安はマシマシでした。先輩の放送作家に業界の未来を相談するも、
「松葉佐くん、暗くなるような話はやめようよ~笑」と茶化される始末。

「マジでヤバいよ、何か変えないとこのまま人生終わっちゃう。」
7年前、業界の中でもがき続ける僕とは対照的に、勢いを増し続ける存在がありました。それがYouTubeでした。

・業界から干される覚悟で起業

元々、テレビ業界で自分の名前が有名になってから
業界を飛び越え、色んなことを手掛けたいと考えていました。
秋元康さん、小山薫堂さんはやはり、憧れの存在です。
裸一貫、アイデアを武器に色んな業界で成功を収めるって、
何てカッコいいんだ!!そんな風に思っていました。

業界の景気の悪さを感じつつも、「絶対に成りあがる!絶対に成功する!」という気持ちが日々高まる僕は、居ても立っても居られず、放送作家として、アイデアを売る会社を立ち上げました。

テレビ業界しか知り合いがいなくて、テレビ業界の仕事しかしたことがないただの23歳の若造が、ノリと勢いだけで「テレビ業界以外の仕事をする!」と起業しました。本当に不安しかないけど、今やらないと絶対ダメになる。そんな直感だけが僕を動かしました。それが今の株式会社ホロポノです。

ホロポノとは、ハワイ語で「成功」という意味があります。

業界から干すも干されるも関係ないくらいの、ただのひよっこ若手作家でしたが、それ故、果たして何者でもない僕が起業なんかしていいのか…?と
とにかくビビり倒してました。
この当時は、若手のテレビマンで起業をしている人なんて誰もいなかったし、そもそも僕自身、経営のことなんて何にも理解していませんでした。

・契約書も見積書も存在しない世界

これは余談ですが、放送作家の世界とは、営業も、契約書も、見積書も使わない、ある意味ビジネス現場とかけ離れた特殊な世界です。
頑張って働いたギャランティーも、放送終了後にプロデューサーから決められるままです。特に若手作家の立場は弱く、
「松葉佐さん、制作費使いすぎちゃったのでギャラ10万円でいいかな?」
みたいな感じで、完全な後出しじゃんけんスタイルでした。

何より怖いのが、僕はそれを大人の世界では当たり前だと思っていました。
起業した時の僕は、本当にそのくらいのビジネス知識でした。
(なんだかんだ、今でも僕は放送作家という職業が本当に大好きなので、
 放送作家についてはまた違う記事にします。)

・どうやって仕事を獲得したか

こればかりは本当に”運に恵まれた”としか思えません。とにかく周りの方々のおかげでした。放送作家の先輩や知り合いの方々、とにかく周りの人に
「テレビ以外の仕事がしたいんですけど、何か出来ること無いですかね?」と伝えまくりました。

Web動画を作っている会社さんを紹介してもらって映像の企画を考えたり、
IT系の企業を紹介してもらってアプリの企画案やサービス案を提案したり、
地下アイドル系の事務所を紹介してもらって、プロデュースのお手伝いをしたり、とにかく必死に色んなアイデアを出し続けました。

業界を知りすぎている人からは決して出ない、第三者視点のアイデアに”差別化”、”新しさ”を感じて頂けるはず。
その中で、世の中の需要が高まっている映像業界に可能性を感じました。

どこに刺さるかよく分かっていなかったけど、がむしゃらに行動していたら答えが見つかった。今思えば本当にそんなノリでした。

時代の流れも相まって、運よく、映像制作とYouTubeプロデュースで上手く軌道に乗ることが出来ました。

そして実際、多くの経営者の方々も、起業当時は運に恵まれたと仰る方が多いのは不思議ですね。きっと、行動している人に運が回ってくるんだと思います。

③これから変わること

20代、様々な方々と触れ合う機会を頂き、色んなことをしました。
テレビ業界、YouTube、広告業界、上場会社で取締役をさせてもらったり、Barとカフェの経営、最近ではイタリア留学と、浅く、横に広く。

まずは一つのジャンルに絞って成功してから横に展開した方が良いよと、
大尊敬する先輩放送作家さんにも経営者さんにも言われたことがあります。
めちゃくちゃ仰る通り過ぎるのですが、20代の僕にはそれが出来ませんでした。

あれもこれも、全部やりたかったんです!
だって自分に何が出来るのか、世の中がどうなっているのか、
僕は何にも知らなかったから!!

これからは、今まで広く浅く展開していた時間とお金と労力を、
株式会社ホロポノという会社の成長に全てを注ぎこもうと思っています。

今まで特に営業活動をせず、基本的にご紹介のみで案件をこなし、
数字を意識した経営もせず、どんぶり勘定で何とか生きてきましたが、
今月から経営体制を大きく変えます。

僕の身近にいる中で最も信頼している中山さんというWebマーケの会社を経営する先輩社長に取締役として入ってもらい、
数字面をもっと意識し、株式会社らしく組織的に経営をしていこうと思っています。
アイデア面だけでなく、ビジネスのプロに入ってもらうことで、
ビジネスにもっとアイデアを。を、実現していきたいと思います。


ここからはあれもこれもと広く経験するのではなく、グーンと縦に伸びていくイメージです。グングンと。

まずはこれから週3回の更新、頑張っていきます。

中山さんの会社
https://mandc.tokyo/company

株式会社ホロポノ
http://holopono.co.jp/
まつばさのX
https://twitter.com/matsupono

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