真っ赤な烏瓜

真っ赤に色づいた烏瓜。
美味しそうだが
一瞬甘いが苦みが強く
食用には向かないようだ。

食べるならまだ緑色の
若い実が良いそうだ。
肉も種も柔らかく
チャンプルにするのがいい。

ゴーヤチャンプルのように
豚肉と豆腐と卵で炒める。
苦みのきいた大人の味で
かなり美味しいのである。

実になる前の花は白く
5片の花びらの回りに
レース状の白く細い紐が
蜘蛛の巣の如く広がっている。

面白いのは赤く熟した
実の黒褐色の種である。
取り出してみると
蟷螂の頭のような三角形。

蟷螂の頭だけがそれこそ
たくさん採れて怖ろしい。
しかしこの種は打ち出の小槌に
喩えられるという。

蟷螂の頭に似た種を
財布に入れておくと
お金が貯まるらしい。
縁起物なのである。

枯れた枝に巻き付いた
蔓にぶら下がった
真っ赤に熟した烏瓜。
なかなかに面白い。