シャブリのロマネコンティ

白ワインはシャルドネが好きで、
酸味が強くなく柔らかで
バター風味やナッティの感じが
いいなと思ってきた。

ところがこれはシャルドネ本来の
セパージュの香りや味わいではなく、
テロワールが新樽と相まって
醸し出されるものだと知った。

ソムリエさんに言わせると
シャルドネは品種を特徴付ける
個性的な香りがないのだという。
意外な事実に今になって驚いた。

最もテロワールを繁栄した
シャルドネは何かというとシャブリ。
シャブリ地区特有の石灰質、
キンメリジャンが反映される。

石灰岩に牡蠣殻の化石を含むため、
独特のミネラル風味を持つ、
切れの良い辛口の白となる。
火打石の香りがする所以である。

とはいえ、これまで個人的には
美味しいなと思うシャブリに
当たったことがない。
好みのシャルドネ感がないのだ。

それはちゃんとしたシャブリを飲んで
いないことが原因かも知れない。
ソムリエさんは他に比べて比較的に安い、
グランクリュを試してみろという。

シャブリ地区のスラン川の右岸、
グランクリュの丘の斜面にある、
レ・クロやレ・プルーズ、グルヌイユなど
7つの特級畑のシャブリである。

最近は8番目の特級畑といわれる
ラ・ムートンヌの評価が高いらしい。
力強さ、風格、際立つ香気で
シャブリのロマネコンティと称されている。

果たして手に入るのかわからないが、
もうすぐ牡蠣の季節となるので、
ぜひフレッシュな牡蠣とともに
味わってみたいと思う。