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「旅・全ての始まりは・・・アメリカ」④


 池袋西口東武デパート最上階のレストランシアター「ニュー東京」でのPA•照明のアルバイトは僕が通う専門学校指定のバイトだった。学校終わって18時から深夜23時過ぎまでステージでの楽器やホリゾント(背景照明)セッティング、オンステージではピンスポとPA卓と調光卓操作も行う。ステージ合間は楽屋でその日出演のミュージシャンやプロダクションのマネージャーにレコード会社のディレクターの方々と一緒だ。彼等は「箱」と呼ばれる常設ステージをとても大事にする。バイトの僕らも大事にされた。一年経った時、ジージャンにベルボトムのジーンズがとても似合う、いつも明るく爽やかで情熱的な通称西城先輩から、「大野君、君、明日からチーフ頼む!」と一言。卒業する西城秀樹クリソツ先輩の後を引継ぐ事に、これでピンスポ火傷から解放された。当時のピンスポは強力ハロゲン球で直ぐに高熱になり右手の肘の裏は赤く腫れていた。チーフの役目はミュージシャンのブッキングやスケジュール管理とバイト5名のシフト管理を担う事になる。これで急速にレコード会社やプロダクションの人と近づき過ぎてしまう。特にエレックレコード出身のBさんには可愛いがって貰った。彼のアメリカ横断ドライブ旅行した話に身を乗り出して聞いていた。てなわけでいつの間にか、僕は卒業する前にプロダクションの仕事をする事になってしまった。・・・続く。

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