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『サーカスのライオン』     文・かわむら たかし     絵・さいとう ひろゆき 

先週末に地元に小さいサーカス団が来た🎪  
ピエロック一座🤡
団長と副団長のたった2人。
たった2人なのに、特設の会場を建て、道具を持ち運び、演出、芸、音楽から、なんでもかんでもする。信じられないようなパフォーマンスに、子供だけでなく、大人が惹きつけらる、という、
最高にロックな2人に感動しまくったのです。

劇中に出てきた操り人形の会話に、
“無駄が大事なんだよ。無駄は必要なんだよ!”
“子供心を忘れちゃいけないんだ!”
“今の世の中は、ロボットのような人間を作るように仕向けられている。操り人形なんかになっちゃダメだ”

そんな社会風刺のような、グサグサ突き刺さる
内容もあって、真剣に遊び、真剣に届ける
団長の姿に涙しそうにもなった。
演出はその時々で変わるようで、何回も見たくなったピエロック🤡

絵本には、サーカスで花形でもある
火の輪くぐり🔥をするライオンがでてくる。
昔は、アフリカの草原で走り回っていたけれど、今は、火の輪をくぐる曲芸をしたら、そのあとは、檻の中で1日を過ごす。
そうやって日はたち老いぼれて、今では芸もキレがなくなってきた。

1人の男の子がサーカスを見にきて、
元気のないライオン🦁が気になって、
ある時から毎日チョコレートをライオンに持ってくるようになった。

チョコレートが嫌いなライオン🦁
でも、男の子が来てくれるということが嬉しくて、毎日待ちわびるようになる、その
2人の心の近づく様子がなんともあたたかい。
結末は、なんともせつないんだけれど、
男の子にとっては、お小遣いをためてでも、
また来たいと思うほど、なにかサーカス🎪には
魅力があって、それは非日常を味わえる
時間と空間があるからだろう。

サーカスの裏側は、きっと大変なことも多いはず。見えないものを背負って、私たちを
ファンタジーに連れて行ってくれる、
サーカス団のみんなに心から感謝したくなったし、これからも、こんな夢の時間を届けてくれるサーカスがありますように。と、
願うばかり✨









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