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『ちいさい おうち』      ばーじにあ・りー・ばーとん 文絵いしいももこ 訳       岩波書店

自分は変わらずにいるのに、
周りが変わっていくと、やっぱり自分の気持ちも自ずと変わってくる。

✴︎
ずっと田舎の小さい町の
丘の上に佇む小さいお家🏡
鳥の声や風のささやき、
夜には星と月のダンスを見て、
春は一面の花を🌼
夏には木々は青々と
秋には葉が紅葉し🍁
冬には雪が積もって寒さを感じて。

周りに家はないけど、小さいお家が
寂しくないのは、動物も自然も豊かにあって、
それぞれが生きていて、
移ろいで行く景色や空気を感じているから。

すごく幸せで、ずっとこのままがいいな。
とお家は思っていたけれど、、

ある日、馬車ではない、車🚗というものが
道に現れて、それは、どんどん増えて、、
そうしたら、工事が始まって、道が広くなって、
早く走る車と一緒に、人も急いで行き来するようになっていく、、

地面を掘り出したかと思ったら、地下にも早く走る地下鉄というものも、、駅に人が増えると、
周りには背の高いマンションが立ちはじめて、

小さいお家の周りには、月の明かりも見えないくらい巨大なビルがたって、風も感じない。
今は、春なのか夏なのか、季節もわからなくなってしまった。

人間は便利を求めて次々に、
いろんなものを生み出すけれど、
同時に大事な感覚も失われていっている。

五感を機能させるなら、やっぱり
自然のある場所に身を置く方が、
耳も鼻も目も活きてくる。

街中に住んでいた頃に、
見えなかったものや、
聞こえるもの、
綺麗だと思える感性は、
無人駅の田舎にいる今の方が、
格段に高まっていると
わたし自身思います。


雑踏の中に埋もれていた
小さい家は、
ある時、
昔おばあちゃんが住んでいた家だ!
と孫が見つけて、

田舎町の丘の上へお引越し。

こうして、
また昔馴染んだあの頃の様な場所で、
小さいお家は🏠
人と木々と動物たちと
共に暮らし始めました。

結局は、住めば都。

自分が自分らしく居られる場所を
見つけられたら、
それが、一番の幸せですね✨


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