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読書の質を上げるための習慣

読んだ。

本の内容を深く理解し、様々なことに役立てたいならメモを取りながら読むと良いという話である。主張としてはシンプルで、カードリンクに全て表示されている。

この主張について俺は同意する。実際、俺も本をネタに記事を書くときは、メモしながら読むことになるからだ。俺は読み上げで読書することが多いけど、それで記事を書くことはできない。いざ書こうとすると、まるで何も分かってはいないことに気がつく。

この現象は読書に限った話ではない。『知っているつもり 無知の科学』で紹介されていた研究では、ジッパーや自転車のブレーキの動作原理など、日常的な現象や概念について同じことを言っている。人々は実際には浅い理解しか持っていないのにも関わらず、自分は深く理解していると錯覚しているのだと。

この錯覚を気が付かせる方法として、研究で行われた実験の一つでは被験者に説明を行わせている。

  1. 被験者にある機構の理解度を7段階で評価させる

  2. 被験者にそれらの機構がどのように機能するか説明させる

  3. 被験者に再度その理解度を7段階で評価させる

1の時の理解度よりも説明に挑戦した後の3での理解度は低い傾向にあった。(実験ではこの後もテストを受けたり、専門家による説明を聞くなど、さらに自分が無知であることを自覚させていく)

メモは説明ではないけれど、考えていることをアウトプットするという点では同じである。きちんとした文章を書こうとするほどに、自分の理解度を試すことになる。

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