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これからの若い世代ほど負けられない受験競争を強いられる

2024年もあっという間に3ヶ月が経ち、大学入学のシーズンを迎えた。

今年の大学進学率がどのくらいになるのか、
学校基本調査(文科省の統計)のリリースを楽しみだ。

私が大学入学した10数年前は、大学進学率はジャスト50%位。
一方、下記のように2023年の大学進学率は、57.7%。
10数年前と比べても、徐々に進学率が上がっている。

出典:文部科学省 令和5年度学校基本調査

実は、直近では、2018年頃から高校3年生の人数(18歳人口)が徐々に減っており、今後も減少していく。

出典:文部科学省 高等教育の将来構想に関する基礎データ

少子化で子どもの数が減る中、大学へ進学する人はどのくらい増えるだろうか。

10年後、20年後の進学率は予測が難しいが、最近の傾向を見ると、徐々に上がっていくと考えられる。
そんな中で、私が危惧しているのは、大学進学が、ますます当たり前のような状況となることだ。

子どもの数が少なくなればなるほど、大学の定員が変わらない限り、多くの人が大学進学できる。つまり、進学自体が簡単になり、当然、難関大学へ進学するのも簡単になる。

簡単になれば、受験に失敗できない側面が強くなる。
こうして、ますます大学受験が失敗できない競争として捉えられるようになる。

勝者が多い競争は、一見楽で羨ましいように思える。
だが、そんな競争で、負けてしまうと強い劣等感や疎外感を植え付けられる。
自分以外は勝っているのに、自分だけ負けている。
少数の人間が負けるという状況が、1番精神的に苦しめられるのだ。
正直、少数が勝って、大多数が負ける競争よりも酷である。

現在、そして将来の子どもたちは、負けられない受験競争を強いられる傾向にあり゙、そういう意味では可愛そうである。

少子化だからといって、決して競争が楽ではないのだ。


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