見出し画像

スマホのキャッシュのように、生活しているだけでゴミは溜まる

先日のお片付け現場でのこと。

「我が家には無駄なものなんかひとつもないんです。なのに、なぜか部屋が片付かなくて…」
お客様はそうおっしゃいました。
というか、片付けの現場では大体この口上から始まりますよね。
みなさん、結構自信満々に「無駄なものは買ってないし、家の中に無駄なものはない!」とおっしゃる。

「ゴミ屋敷なんかになりたくないから、買い物をするときにはかなり気を付けてます!」
「そりゃちょっとストック品と洋服は多いですけど、それ以外は全然普通だし」
「こう見えても職場のデスク周りは誰よりもきれいに保ってるんですよ!」

などなどとお客様が仰るのを聞きながら、こちらも慣れた手つきで「それじゃ全部1つずつ確認していきましょうね~」と作業を開始します。

数時間後。
お客様とお部屋を振り返ってもらうと、「すごい!こんなにきれいになるなんて、どんな魔法を使ったの!」と大変喜んでもらいました。
「さぁ、何ででしょうねぇ…」と苦笑いする私。

その私の横には、ゴミの大袋5袋が山積みに…(笑)

無駄なものなんかひとつもないと豪語なさっていた部屋(1部屋だけ)から、5袋もの大量のゴミが出てきたわけです。そりゃぁ魔法みたいにきれいに片付きますよね。

※私が無理やり捨てさせたわけじゃないのですよ? お客様と一品一品手に取って確認をして、「あ、これは要らない」「これはもう使えないの」「なんでこんなものがあるの?」などとお客様ご自身が捨てると決断したものを、ただ捨てていっただけです。

■我々の生活は日々ゴミを生産する

「必要なものしか買っていない」
「無駄遣いはしていない」
「だから片付けようがない」

と思っていらっしゃるお客様は大変多いです。
ですが、そんなお客様の1部屋から大袋で5袋ものゴミが出土しました。
中には「捨て方が分からないまま放置しているプリンター」とかもありましたね。その周辺はホコリが溜まり、景観を損ねています。
ゴミはゴミを呼ぶのか、そのプリンター周りには「使わないもの」「捨てるかどうか検討中のモノ」「とりあえず置いておくもの」が集まってきていて、まるで部屋全体から負のパワーが溢れているかのよう。

それを、きちんと捨てた、というだけなんです。

ですが、
「必要なものしか買ってない」
「無駄遣いもしてない」
と、そこしか考えていない方々は、
「だから我が家には無駄なものなどない」と結論付け、
「どうして片付かないのか分からない!」と首を傾げるのです。

必要なものしか買っていなくても、それを梱包していた箱やビニール袋はゴミですよね。けど、それを捨てないまま部屋に置いているとか。

無駄遣いはしてないけれど、100円ショップで衝動買いはちょいちょいしている。
大きな金額じゃないから無駄遣いだと気付けないでいる、というケースも多い気がします。

カバンの中にはレシートやお菓子の残骸がぎゅうぎゅうに詰まっている。けど「新たに買い足したモノはない」から、気付けない。

けれど、人間の活動って、なにかモノが入ってきたら、必ず「捨てる」モノが生じてしまう。
それを意識的に捨てていかないと、家は片付かない

■スマホのキャッシュと似ているなと思う

スマホの中に不要なアプリがあると、それだけでスマホの容量が増えて動作が遅くなる。
これくらいは皆さんもご存じだと思うのですが。

「不要なアプリなんて持ってないです!」と自信を持っている方でも、その必要最低限のアプリを使うことで、日々スマホにキャッシュが溜まっていきます。
結果的に、自分のあずかり知らないところでスマホの動作が遅くなる…。

定期的にスマホのキャッシュをクリアして行かないといけないのですが、なにしろ「不要なアプリはない」と思っているから、そこに気付けない。

生活しているだけでゴミは増えるし、意図的に捨てようとしない限りそれは蓄積していき、生活を圧迫していきます。

■定期的な振り返りが必要ですね

そういう「不要なモノ」は、もちろん日々チェックしていくのが大切なことですが、仕事や家事育児で忙しい日々、なかなかできやしません。
私でさえ「後日確認しよ…」と別室に放置したままのアレコレがあるくらい。
でも、だからこそ、年に1回か2回くらいは腰を据えて「キャッシュのクリア」をする日が必要ですよね。

今ちょうど衣替えをお考えの人も多いと思います。
衣替えの時には、中身をひとつずつチェックするだけでも効果があります

大多数の人が、すごいざっくばらんに夏服と冬服の入れ替えをなさっています!
せっかくやるなら、そのタイミングで「さすがにこれはもう着ない…」と思う服を手放すようにして下さいね!
そして、1着でも2着でも、手放すことができたら自分を褒めてあげてください♡

自分一人でやれないな、と思ったら。
そういう時こそ地域の整理収納アドバイザーを頼ってみてください。
毎回言われるのが、「こんな大変な作業、1人じゃ絶対にできなかった…」というお言葉。
誰か支えてくれる人・寄り添ってくれる人がいると、作業は格段に捗りますよ!



もしサポートのご意思があるなら、お気持ちだけで。別の困っている方へ直接ご寄付ください。私と私の家族は元気なのでnote経由のサポートの必要はありません(*'ω'*)