先日お客様から「乾燥機付き洗濯機って便利ですか？」と訊かれました。
何を隠そう我が家には乾燥機付き洗濯機があります（隠すほどの事じゃないけど）。現在２代目。かれこれ15年のお付き合い。６年前に故障して買い替えたので、だいたい10年ごとに1台のスパンで買い替えています。買値は大変高い（1台20万）ものの、これなしには我が家の時短家事は賄えません。

が、お客様曰く。
「周囲を見渡しても、乾燥機付き洗濯機が便利だという話を聞かない」
「みんな結局は『高価な洗濯機』でしかないと言っている」
「乾燥機能はほとんど使われてないようだ」
「あんなの、必要ないですよね！？」

これもまた事実です。

■便利家電は「道具」、だから使いこなすのにテクニックが必要

私は自分がオタクなのでオタクに全振りした例え話ばかりで恐縮なのですが。
先日、スマホにアイビスというお絵描きアプリをインストールしたのです。

「これがあると簡単に絵が描けるの！しかも画材も要らないし、消しゴムのカスで部屋が汚れることもない！最高！」と友人絵師から勧められたのです。
実は私、昔は漫画家になるのが夢だったのですが、絵が下手くそすぎてその夢を泣く泣く諦めたという過去があり、いまさらながら「そのアプリを使って絵を描く練習をすれば私も絵師になれる…！？」と思ってしまったのです（笑）

さてアプリをインストール。しかし、ですよ。
絵を描くより前に、そのアプリ内の単語がまず意味不明。何をどうしていいか分からない。動画を見て勉強するも、いまいち理解できない。
絵を描く練習をしたかったのに、アプリの使い方が分からない。

――結果。３日でアプリをアンインストールしてしまいました。

■多くの家で放置されているお掃除ロボを見ています

皆さんはあまりご存じないと思うのですが、多くの家でお掃除ロボが埃をかぶっている現場を見かけます。
私（＝家事代行業者）を呼ぶくらいなので、お家をきれいにしたいという欲求は人よりあるはず。だからこそお掃除ロボも買ったのでしょう。
でも、そのいずれも埃をかぶっており、作動しているところを見たことがありません。酷い家では、階段の踊り場にひっくり返った状態で置かれているお宅も（笑）

お掃除ロボなんて、自分で動き出して自分で基地まで戻って来て、吸ったゴミを吐き出してくれるんですよ？　こんなにいい子なのに、使用されていないんです。
使わないなら私にください…と何度心の中で思ったことか（笑）

■私も乾燥機付き洗濯機に慣れるのに時間がかかりました

かく言う私も、最初に乾燥機付き洗濯機を買ったときは「こんなの要らない」「洗濯物は自分で干した方が早いしお金もかからない」と思っていました。しかもたまに生乾きになったり、常に完璧な仕上がりにならないことに苛立ちを覚えたりもしました。
ですが、よく考えたら自分で干したって完璧に仕上がらない時あるんですよね。洗濯を取り込んだ後に部分的に生乾きだったこととかありません？

そう思ううちに、うまく使う方法を自分なりに考えていき、今ではもう乾燥機なしでは我が家の洗濯は成り立たないくらいになっています。

とはいえ実はまだ「食器洗浄機」はうまく使いこなせていません（笑）食器をうまくあのかごの中にセットすることができなくて。今はまだ「自分で洗った方が早いかー」と思ってますが、いずれうまく付き合っていけるようになるんじゃないかな。

■家事代行業者も同じで、うまく付き合っていくにはコツがいる

こう考えてきますと、家事代行業者も同じようなモノ。
たまに「家事代行を頼んだけど期待したほどキレイにならなかった」などの声も聞きます。もちろんその業者の腕の良し悪しもあるでしょう。そのお客様のご希望が高すぎたのかもしれません。
ですが、業者と付き合うのにもコツがあったり、慣れるまでに時間が必要だったりします。

偶然にも一番最初の業者さんと相性がぴったりになれば最高ですが、そうじゃない人もいらっしゃいます。
事実、清掃大手企業に勤めていた時には、「なかなかいい人と巡り会えなくて」と複数の会社でお試しなさった後に当社をご指名になった方が居ました。そして、数回目で「思っていたのと違う」と契約を切られました。
（もしかすると「お試し価格」狙いのお客様だったのかもしれない、と今にして思ったりもしますが）

とあるお医者様のお話だと、「自分好みの料理の味付けをしてくれる人に巡り合うまでに３人の家政婦を入れ替えてきた」という人も。

便利家電も、家事代行業者も。
合う合わない、があります。
慣れるまでに時間がかかったりもします。
使いこなすのにコツが必要だったりします。
長い目で見てもらえると嬉しいなぁ。