－前回のあらすじ－
カニ太郎によるマンキィ成敗作戦は開塾記念祭によって一時休止となりました。今回の特別な周年記念祭には傘地蔵さん一団のほか、カニカニ村外からも金太郎さんや浦島さんなど錚々たる面々が集ってきました。さぁ、祭りが始まったようです！

･･･　第８話　･･･

浦島「金ちゃん！久しぶりだねぇ！」
金「おぅ！ウラちゃん！カメ、替えたんだって？」
浦島「そうそう。ウミガメがさ竜宮城を気に入っちゃってさ、移住する！って言い出しちゃって帰りの便を乗車拒否よ。しょうがないから竜宮城のカミツキガメに乗って戻って来たの。で、そのままってワケ。」
金「そうかそうか。よっぽど竜宮城の居心地が良かったんだな。」
浦島「ところでそっちは相変わらずの日本固有種だな。」
金「そだね。ツキノワグマめちゃくちゃ丈夫だから。最近すごいワザ覚えたんだぜ。」
浦島「え、なになに？」
金「そ･れ･は･ナ･イ･ショってコト...…　あっ！首席も来てんじゃん！」

ＴＡＲＯ（首席）「おうおう！お二人さん、久しぶりだな。今日が開塾祭って知らなくてさ、たまたま来たんだよ。会えて良かったよ。カニ太郎はどうしてる？」
浦島「カニ太郎は見てないなぁ。なんか、最近誰かにボコボコにされたらしいんだよ」
金「マジで？　その話聞いてないな」
ＴＡＲＯ「俺も知らないな。お前ら知ってるか？」
キジキジ「いえ、存じておりません」
ワンワン「わんわん。（コイツです。）」
キジキジ「マンキィだと言ってます」
マンキィ「！！！！」
ＴＡＲＯ「なに？　マンキィ、お前が何かしたのか。」
マンキィ「ウッキ～、ウキウキッキー。」
ＴＡＲＯ「急にしゃべれないフリをするな。答えろ。」
マンキィ「あ、えぇ、はぃ。。。マンキィなのにモンキーって言われてつい、殴っちゃいました。」
ＴＡＲＯ「そんな事でムカついてんのか。しっぽの件も関係あるんじゃないのか？」
マンキィ「い、いぇ、この間報告した通り、しっぽは私が自転車で転んだ時の…」
ワンワン「わんわん。（カニ母さんを罵って切られたんです）」
キジキジ「カニ母さんを罵って切られたそうです」
マンキィ「！！！！！」
ＴＡＲＯ「どういう事だ？　マンキィ？」
マンキィ「ウッキ～、ウキウキッキー！」
キジキジ「しっぽの出品者を探して来ます、と言ってます」
ＴＡＲＯ「困ったヤツだな、まったく。。。気晴らしに祭りに参加するとするか。」

祭りは大いに盛り上がり、メインイベントののど自慢大会も既に最後の一人を残すのみとなっていました。何もかもがＴＡＲＯ様にバレてしまったマンキィは、広場の隅に身を隠しながらも出店のおこぼれを盗み食いしながら祭りを楽しんでいたのでした。

「さて！いよいよ最後のおひとりです。大トリは皆さんおなじみ、第755号傘地蔵さんに飾っていただきます！！　なんと今回の為に替え歌の新曲を作って来てくれたそうです！それでは、歌っていただきましょう！」

♪みんな～納税してるか～い？　確定申告間に合ったか～い？
　♪止まらないエンヤス～！　おさまり見せないインフレ～！
♪いつの間にか～　年貢率は　エイティパーセント～！
　♪エイティ、エイティ、エイティぱーせんとぉ～～～っ！
♪60パーでも高いのにぃ～、エイティパーセント～～～！
　　♪キビシィ～ッ！！！　♪ゼイリツ、キビシ～～ッ！！！
♪セ～～～ンキュ～～～～ッ！！！

おぉ～～～～っ！！！　Pyu～、Phu～、Pyu～！！！

ＴＡＲＯ「なに？年貢率エイティパーセント？　どういう事だ？　今60％にしてるよな？」
キジキジ「はい、直近5年間の年貢率は60％で徴収しています。おそらくマンキィが中抜き.…」
ＴＡＲＯ「ぐぬぬっ！会場を封鎖！　すぐにマンキィを探し出せ～～～っ！！！」


第８話　おわり

ーあとがきー
日頃のマンキィの悪行が思わぬ形で次々にＴＡＲＯにバレてしまったようです。最終的にＴＡＲＯの逆鱗に触れたのは、傘地蔵さんの替え歌のど自慢で知る事となったマンキィの中抜き横領疑惑でした。もはやカニ太郎が手を汚すまでもなく、マンキィには鉄槌が下される事になりそうです。

第９話へ続きます。
お読みいただきありがとうございました😊