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【適応障害になった大学生】  世界がうるさい聴覚過敏のお話。


もともと聴覚は過敏だった。

小さい頃から、テーマパークのアトラクションは耳をふさいで乗っていたし、電車が通過するときも耳をふさいだ。映画館では、アクションシーンになるとこれまた耳をふさいだし、部屋を駆け回る掃除機は敵だった。

今も、一人でいるときは大体耳栓かイヤホンのノイズキャンセリングをしている。音楽は流していないことが多い。

大学はとてつもなくうるさくて、図書館にいても、近くの人のため息やキーボードの音が気になってイライラする。

適応障害の症状が出始めてから、この聴覚過敏がひどくなったように感じる。

もともとの特性にストレス要因が合わさってレベルアップした感じ。

家でも耳栓をつけなければならないことが増えた。外の工事の音や電車の音でさえ、とてもストレスになる。布団をかぶって、音を遮断する。

実家に帰省すれば、家族の話声がもうだめ。

テレビの音もとっても小さくなった。

これまでは人といるときは気が紛れているのでなんとか日常生活をこなしていたが、最近は人と歩いているときでも、大通りの車やバイクの音は顔をしかめてしまう。

我慢できるけどできないみたいな状態。

夜も耳栓をして寝る。

睡眠薬を飲んでも眠りはとても浅い。

それでも、終電が終わってから始発までの数時間は、世界がとっても静かになる。

夜中目が覚めてしまう辛さはあるし、心はスッキリしないけれど、その静寂はとても居心地がいい。

ずっとその時間が続いてほしい。

世界にまるで私しかいないような静寂。

孤独だと泣き狂っている日もあるのに、そういうひとりぼっちの世界を求めている自分がいる。

矛盾しているなと思う。

けれど、やっぱり世界はあまりにうるさすぎると思う。特に私の暮らす場所は、夜遅くになっても人間が音を出している。

静かな世界に閉じこもりたい。

音楽も何もない。自然だけが作る音の世界。

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