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お別れホスピタル 第1話感想

NHK土曜ドラマ『お別れホスピタル』の感想です。
※感想ですのでネタバレ配慮はしておりません。
また”死”について扱っているドラマであり”自殺”の描写もありました。

公式サイトはこちらから↓



はじめに

本作は療養病棟でのお話です。
今回は”死について”というのをテーマにして始まりました。

主人公は女性看護師さん。
そして本庄さんという余命半年の患者さんについての話が今回のメインです。

本庄さん

この本庄さん、劇中で自殺しています。
理由は判然としません。
モルヒネ等で自分が分からなくなるのが不安そうだったという描写があるのみです。

そして残された看護師さんや医師の方が悔しがる。というのが大まかな流れ。

この看護師さんとお医者さんは、悔しいと語ります。また怒っていると。

個人的にそんなこと思うんだ。と悪い意味で驚きました。
死者に対して怒る。
随分なエゴで活動しているのではないかと思ってしまいました。

残された人の気持ちという視点で書いたのでしょう。
それはそれとして大切な視点ですし、そう言った感情を持つ人が本当にいるのかもしれません。

ただ僕の感想としては残酷だな。というのが感情として最初に来ます。

例えば電車への飛び込み自殺を知ったとして、怒る人は多いのですかね。

僕はただもう天国へ旅立てるよう祈るばかりです。
怒られるかもしれませんが、賠償責任を遺族に問うのも正直言って反対です。
死者に鞭打つ様な事は、僕の人生観ではできないのです。

話が脱線してしまいましたね。
僕としては本庄が天国へ行けることを祈るばかりです。

そして生かしたいと思う主人公と対照的に、主人公の妹は過食障害と自傷を繰り返し死の方向へと向かっています。

この妹に対して、主人公は
「行きたくても生きられない人が居る」
「うだうだ言わずに生きろ」
「母もずっと元気ではいられない」
などと言います。

上記の様な物言いは、現実世界では絶対にしてはいけません!

死にたいと言う人に決して言ってはいけないセリフです。
現実世界で言ってしまえば、本当に死ぬ人が出ると思います。

しかしそう言った表現なのに作中やその前、その後、でウェルテル効果についての注意等は無かったように思います。
(僕は録画で見ました。注意等ありましたら僕の勘違いです。申し訳ありません)

ああいった表現があるのであれば、注意書きをするとか、いのちの電話に繋がる番号を表記するとかして欲しかったと思います。
(全て気休め程度の対策に過ぎないでしょうが)

作品として、ひきこもり当事者の周辺人物が持つ感情を表現したのだと思いますが、責任を負いかねる表現だと思いました。

もちろん生と死を対比する構成は見事ですし、面白い作品ですが、見る人は注意して欲しいと思います。

死についての描写が多いので、少しでも体調や精神が不安になったら離れても良いのかなと思います。

自分で決めるのが1番なのかな?

ラストに主人公は「自分で決めるのが1番だとは限らない」と語ります。

しかしそれは部外者の意見。
また作中には本当に苦しそうな方がたくさん登場します。

”現段階では”主人公は生きていて欲しい。死なれると悔しいと言う考え方です。
この考え方が今後どうなっていくのか楽しみです。

死に方、生き方について考えることができる良いドラマだと思いました。
海に面した病院が舞台なので、映像も綺麗です。

個人的には安楽死や尊厳死についても触れて欲しいなと思っています。

※サムネイルは公式サイトより引用



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