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バイオレンスな京都の夜

 バァァイィオォレェェェエンス!

 おっと、つい歌ってしまいました。

 2月15日に行われた、バンド「女王蜂」の全国ホールツアー2023-2024「十二次元+01」京都公演。

 わたしも行きました。

 だから、まだその余韻が抜けていないようです。

 京都は大好きな土地。

 昔から少なくとも1〜2年に一度は必ず訪れていた場所。

 なのに、訳あってここ数年は足が遠のいていました。

 その理由はまた別の記事に書きますが、わたしは心のどこかで、京都へ行くためのきっかけを探していました。

 そんな時。

 わたしは女王蜂の存在を知りました。


 知ったきっかけは、アニメ『後宮の烏』のオープニング曲『MYSTERIOUS』を聴いたこと。

 わたしは正直言ってアニメのオープニングはいつもスキップしてしまうのですが、『後宮の烏』のオープニングは決してスキップ出来ません。

 毎回じっくり聴きます。

 聴かずにはいられないのです。

 もしかしたら、わたしもあのアニメの主人公たちのように、女王蜂の音楽に心を囚われてしまったのかも…。

 なんて甘美な罠でしょう。


 ある日、わたしは「女王蜂」のライブが京都で行われることを知りました。

 女王蜂のライブに行ける!

 京都にも行ける!

 色んな理由が背中を押してくれたので、わたしは思い切ってチケットを入手。

 そして、ひとり、京都へ向かいました。

 「京都へ行くのは何年ぶりだろう…」と新幹線の中でぼんやり考えながら。


はっるばっる〜来たぜ京都へ〜🎵
…と、心の中でつい歌ってしまった!


ポスターを見るだけで期待値爆上がり!
ファンクラブに入りたいな〜


かっこいいですね😎


 一曲目の『FLAT』が始まってすぐ。

 わたしは自分の異変に気づきました。

 …な、泣いてる…!

 自分でも自分にドン引き。

 どうして一曲目で泣く!?

 でも、慌てて涙を堪えようとしても、なぜか涙が止まらない…。

 『FLAT』を聴いていたら、まるで、全身をはっきり写す鏡で自分の裸を目の当たりにしているかのような気分になってしまって。

 服で隠せない、加工アプリも通さない、リアルで弱くてコンプレックスだらけの身体を。

 そして生々しい感情も。

 普段は見て見ぬふりをしているそれらを全部、直視する。

 …そんな感覚になって、震えました。


 他には、わたしの記憶力が良くないため順不同で恐縮ですが、たとえば『回春』『メフィスト』『バイオレンス』『虻と蜂』『火炎』『MYSTERIOUS』『HALF』といった曲たちに心をガッチリ掴まれました。


 どの曲も凄い迫力!

 時には、「絶対許さない」と唸り声をあげるかのように激しく。

 時には、妖しく淫らに誘うかのように。

 時には、ひとりぼっちで心細くて堪らない子どものように。

 色んな心情を奏でる音が心に突き刺さりました。

 アヴちゃんの舞いも華麗でウットリ!

 鞭のようにしなる美しい動き。

 強靭なしなやかさ。

 そして聴く者の心臓どころか魂までも鷲掴みにして引き摺り出すかのような、あの声!

 痺れる!

 また、わたしは『長台詞』をこのライブで初めて聴いたのですが、こちらも衝撃的でした。

 アヴちゃんが以前メディアで言った、

 「人間を超えないといけない時がある」

 「星は砕けるから光る」

(words by アヴちゃん)


 といった言葉たちを思い起こさせました。

 きっとこれまで沢山傷ついて、心が血を流して、でも傷ついたからこそ磨かれて…。

 そんな気持ちが伝わってきた気がしたから、やっぱりわたしは気がつけば滂沱の涙。

 何これわたしの涙腺は壊れたの?

 ラストの『01』もかっこ良かったです!

 わたしの一番好きな曲。

 ボルテージ最高潮の時にスッと終わる、あの潔さも堪らない。

 京都に来て良かった。

 女王蜂と出会えて良かった。

 そう心底思いました。


 …また、ライブが終わって、わたしはこんなことも思いました。

 わたしはつい、「誰かのようになりたい」と思ってしまいます。

 でも、自分以外の誰かのようになろうとしても、結局はニセモノになるだけ。

 いつかわたしはわたしになりたいです。

 今はまだ、「本当のわたし」どころか、「わたしがなりたいわたし」の姿さえ、分からないけれど。

 模索していきたいです。

 わたしが誰なのかを。

 この命の続く限り。

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