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TikTokによる音楽の倍速現象

ちょっと前の話になりますが、今年のSuperbowlのハーフタイムショーもすごかったですね。

なんといっても、盛り上がったのはRude Boyのこの辺りでしょうか。

このトラックにあわせて、ものすごい数のビデオもTikTokにあふれていました。

ちなみに、今回はParris Goebelが振り付けをしていたんですね。キレがすごい。。

彼女が主宰するThe Royal Familyが好きで、よくビデオをみていたので、納得のクオリティでした。

ともあれ、今回のテーマは「ユーザーの倍速視聴がアーティストにも影響を与えている」という話です。

TikTokで流行る音楽は、短時間でユーザーの興味を引くことが求められるプラットフォームの性質上、倍速再生が効果的です。
特に、ヒップホップやEDMなどのジャンルでは倍速再生がより一層楽曲の魅力を引き出して、新たなバリエーションを生み出しています。

TikTokでは短い楽曲が好まれるため、アーティストも自身の音楽を倍速で作成し、短い時間でインパクトを与えることを目指すようになりました。

今回のスーパーボウルのハーフタイムショウの「Rude Boy」も(ほぼ)倍速でプレイしています。このRihannaのパフォーマンスは非常に評判が高く、多くの視聴者が楽曲の新しい魅力に気付くことができました。

もともとは、これくらいのノリの曲です。

倍速で音楽を楽しむ理由については、リスナーが時間の制約からより多くの楽曲を短時間で聴きたいと考えることが一つの要因として挙げられます。
Spotifyなどの音楽ストリーミングサービスの登場が、曲の長さを短くしたとも言われています。

こうして、短くてキャッチーな曲が一般的になることで、音楽のスタイルや構成が大きく変化しています。K-POPなどはいち早くこのスタイルを取り入れています。

また、アーティストにとっても、倍速で音楽を作成することで、リズムやテンポを変えることによって楽曲の印象やエネルギーを高めることができるため、新たな表現の手法として広がってきました。

これは、ユーザーの視聴態度が、アーティストを変えていった、ともいえるのではないでしょうか。

一部の専門家は、音楽が短くキャッチーになることでアーティストがより多くのリスナーにアピールできると肯定的に捉えている一方で、他の専門家やアーティストは、倍速で楽しむことが音楽の本質や芸術性を損なう恐れがあると懸念を示しています。

いずれにしても、この倍速の流れは止まらないでしょう。

今後は、スマートフォンやSNS、配信プラットフォームの広がりによって、音楽だけでなく、映画やテレビ番組、ラジオやポッドキャスト、文学や新聞雑誌など、さまざまなフォーマットのエンターテイメントが「倍速化」していくと、コンテンツやクリエイターはどう変化していくのか、楽しみにしたいと思います。

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