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読書ラジオ振り返り(#121〜130)

読書ラジオ振り返り、今回で13回目です。

今回は2021年10〜12月に収録された分を振り返ります。

2021年11月から1ヶ月弱、配信できませんでした。本を読む気力がなくなり、読書ラジオも配信を止めざるを得なかったんです。

僕が本を読めなくなったのは、かなり珍しいことで、あのときの感情はまだ言語化できていません。(今は順調に読書を楽しめています)

あのときの状況を思い出しつつ、今回も振り返りをしていきます。ぜひお付き合いください。

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#121:竹下隆一郎『SDGsがひらくビジネス新時代』

「SDGs」という言葉に食傷気味だったのですが、竹下さんの近著は分かりやすかったのでお薦めです。実際のところ、SDGsが本当に社会のためになるかは分かりません。ただしばらくは、SDGsを踏み絵にしたような価値基準は続くと思いますし、それに反する企業の存在意義は厳しく問われていくだろうと感じました。

ちなみに竹下さんがボードメンバーとして参画しているピボット、新サービスのローンチも行なわれたようです。経済やビジネスというジャンルを新しい切り口で伝えていくサービスのようです。こちらも楽しみ!

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#122:秋元里奈『365日 #Tシャツ起業家』

もともと秋元さんの名前は知っていましたが、テレビ東京「カンブリア宮殿」で楽しそうに仕事をしている様子に驚きました。情熱があって、その情熱に仲間が共感して集まってくる。

理想的なスタートアップのように映りますが、地味に地道に、細かいところのチューニングを秋元さん自身が行なっているところがポイントだと思います。もはや、普通に秋元さんのファンになってしまってます。

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#123:伊賀泰代『生産性~マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの~』

ひとりで仕事をしている限界を早くも感じたタイミングでした。生産性とは無縁のひとり会社で、圧倒的に生産性の高いビジネス集団を目の当たりにして……地道にやっていくしかないと痛感しました。

ただこの本は、巷で語られている「生産性」とは一線を画す良書です。伊賀さんの経験則をもとに、本質を突くような記述は随所に見られます。業務で、ある程度のマネジメントが求められている方は必読かと。

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#124:松田馨『残念な政治家を選ばない技術~「選挙リテラシー」入門~』

昨秋の衆議院議員選挙のタイミングで配信したものです。当時はBLOGOSなどで政治系の記事を発信しており、何かPodcastでも伝える本がないかと探していました。

松田さんの職業である選挙プランナーは、一般には馴染みがないものだと思います。アナログに見える政治ですが、裏側は、かなり高い精度のマーケティングが進行しているようです。その辺りの「カラクリ」を知っておかないと、選挙のときに痛い目に遭うなと感じました。

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#125:鈴木忠平『嫌われた監督~落合博満は中日をどう変えたのか~』

週刊文春で連載されていた頃から、鈴木さんのテキストを追っていました。厚めの単行本ですが、購入初日に一気に読み終えました。

話は脇に逸れますが、落合監督の考えって、実はビジネスの世界で重宝されるかもしれません。キャラクターは全く違えど、サッカー元日本代表監督の岡田さんが重宝されたような存在になり得るなと……。

でも落合さんは、根っからの野球大好き人間です。個人的には、またどこかのチームで監督やってくれるのを首を長くして待っています。

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#126:中島岳志『思いがけず利他』

この本を読んだ後で、「利己」「利他」という言葉を頻繁に耳にするようになったような気がします。もちろんアンテナが立ったということでもあるのですが、年末にかけて感染者が増え始め、また社会がザワザワしたタイミングだったということもあります。

2022年もきな臭い報道ばかりですが、その影で、どんどん個人が余裕を無くしてしまっているように思います。陰謀論に容易にハマる人たちの言説を見るにつれ、暗い気持ちになります。自分自身は、どう世の中に向き合っていくべきか、悩ましい問いです。

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#127:100分de名著:ヘミングウェイスペシャル(2021年10月放送、解説:都甲幸治)

アメリカ文学難しいな……と。この配信を終えた後に、更新が止まってしまったので、何だか複雑な思い出です。(都甲さん解説「100分de名著」はすごく良かったです。悪しからず)

「100分de名著」をきっかけに、ヘミングウェイの書籍も数冊買いましたが、全く読めていません。いつかしっかりとヘミングウェイにも向き合えたらと思うのですが……関心度が低めの作家を読むのは、なかなかハードルが高いものですね。

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#128:柴那典『平成のヒット曲』

この本は、めちゃくちゃ楽しかったです。平成元年からの30年間のヒット曲を、柴さんの解説とともに楽しみながら読むことができます。音楽史というより、社会論を読んでいるような感覚です。日常と密接しつつも、ほどよく距離が離れていることで非日常な読書体験でした。

ちなみに僕自身のヒット曲も選んでいたのですが、完成せずにいます。

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#129:村上春樹『沈黙』

開館初期の頃、たまたまキャンセルが入り来館できました。当時は1ヶ月先まで予約がいっぱいで、普通だったらなかなか入れなかったので興奮だったと思います。(予約サイトを見ると、今はそれなりに入れるようです)

『沈黙』は、短編集『レキシントンの幽霊』に収蔵された作品ですが、単行本としての体裁で発刊されているのは知りませんでした。どういう形で読むのかで、印象ってガラっと変わるものだと知りました。

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#130:ダン・アリエリー『無料より安いものもある~お金の行動経済学~』

ときどき、行動経済学の本を読むと、現実とマーケティング間の焦点が合うような気がします。知っている理論も多かったですが、無意識下で「買わされていた」「動かされていた」ことも多々あったなあと。特にxTech系のサービス(サブスクリプションなども含めて)は、買い物した感覚が希薄になりがちなので注意が必要ですね。

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読書ラジオ「本屋になれなかった僕が」は週2回、各Podcastのプラットフォームで配信をしています。テレワークのお供にぜひお楽しみいただけますと幸いです。

火曜日と金曜日に配信することが多いですが、ときどき配信が遅れることもあります(ごめんなさい!)。番組のフォローもお願いします!

*おまけ*

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