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吉田拓郎と篠原ともえ、素敵に成熟できることについて。

篠原ともえさんがパーソナリティを務めるTOKYO FM「東京プラネタリー☆カフェ」。2022年7月2日のゲストは吉田拓郎さん。

KinKi KidsがMCを務めた音楽バラエティ番組「LOVE LOVE あいしてる」で、レギュラーゲストとして出演していたふたり。その対談が微笑ましかったので、一部内容を書き起こして紹介する。

吉田:(ハワイでKinki Kids、篠原ともえと星を見ながら語り合っていたとき)あのとき初めて3人と打ち解けられた気がする。それまでは早く降りたいと思っていたんだけど。
篠原:拓郎さん、嫌がってましたね。
吉田:嫌でした。
篠原:だって、篠原がご挨拶に行ったときも帰っちゃってね。
吉田:いや僕は君が苦手だった。
(中略)
吉田:当時ね、ほんとにね、若い人が嫌いで。僕ちょうど50になる頃だったんですよ。それで僕はその頃本当に若い人が大嫌いで、そこへもってきて、そのときKinki Kidsや篠原ともえは17歳じゃないですか。それでその中で篠原ともえって人は、ピーピーギャーギャーまとわりついてくる人で。

(TOKYO FM「東京プラネタリー☆カフェ」。2022年7月2日放送より、太字は私)

篠原:(自分のことを苦手だという)噂は何度か聞いていたんですけど、拓郎さんは私に照れてるんだろうと思ってたんです。照れているから、時間が経てばきっと心を開いてくれるだろうと思って。
吉田:違うんだよ。照れてるんじゃないよ、本気だよ、そのとき。本当に嫌だったんだよ。
篠原:でも、その後、拓郎さんは心を開いてくれたんですよね、あの後。
吉田:僕ね、その後、だんだんだんだんとね、篠原ともえさんとかKinki Kidsさんとか、何かこう、学ぶことがだんだん僕の中に芽生えてきてね。僕これまでこんなこと考えてもこなかったけど、なんか俺教えられてたなって思うようになったんです、ある時期から。それからはKinkiと篠原から色々勉強しようっていう積極的な気持ちが芽生えてきて、それからは素敵ないいおじさんになった。自分で言うのもなんだけど。僕の50歳からの先生は、この3人です。篠原ともえとKinki Kids。いっぱい学んだから、僕。

(TOKYO FM「東京プラネタリー☆カフェ」。2022年7月2日放送より、太字は私)

「LOVE LOVE あいしてる」は1996年10月から2001年3月までフジテレビで放送されていた。

番組終了後もKinki KidsのMC体制である「堂本兄弟」「新堂本兄弟」と続いており、何となく地続きな印象があったけれど。実際は、吉田拓郎さん、篠原ともえさんとの共演期間はそれほど長くなかったのだ。

それにしても、上述の発言である。

和気藹々とやっていたイメージがあったので、当初、それぞれが複雑な思いを抱えていたことに驚いた。

ただもっと驚いたのは、吉田拓郎というレジェンドといって差し支えない音楽家が、「君たちのおかげで50歳から学べたんだ」と発言したことだ。リップサービスも込みとはいえ、なかなか言えることではない。

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例えばこのnoteでは、「社会に高齢層が増えることの一番の問題は「人は年をとると昔の自分より頑迷になる」という一般的事実に基づいている。これは高齢者攻撃の話ではなく、人間の脳は年齢とともに劣化するという事実の話だ。そして、人間はよほど自覚的でないと自分の脳の劣化には気づかない。より多くの頑迷な人が投票権を持っているので、政治は基本的にその人たちを向かざるをえない」といったことが、よくもまあ、堂々と綴られている。

高齢者と雑に一括りにした上で「頑迷」とは、どれだけあなたは偉い人間なんだ?と思ってしまう。(まあ、ビジネスシーンで死ぬほど努力して成果も出してきたのでしょう)

百歩譲って、それが一般的事実であっても、きっかけさえあれば人間はいつだって学べるし、成長できるし、素敵に成熟できる。

そのことを体現している吉田拓郎さん、篠原ともえさんに喝采を送りたい。アルバム「ah-面白かった」も、これからもっと聴き込んでいこう。

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