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読書ラジオ振り返り(#91〜100)

読書ラジオ振り返り、今回で10回目です。

2021年7〜8月に収録された分です。100回目の配信のときは、やっぱり嬉しかったです。

7月は創業準備期間、8月に登記完了ということで、仕事の上でも節目のタイミングでした。なのに(後ほど紹介しますが)、なかなかカロリーの高い本を選んでいるなと自分のことながら感心します。

ということで、今回の振り返りです。

Apple Podcastの方が再生数は多いのですが、埋め込みからそのまま再生できるのでSpotifyのリンクを貼っていきます。(個別note書いている場合はリンクも貼ります)

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#91:100分de名著:レイ・ブラッドベリ『華氏451度』(2021年6月放送、解説:戸田山和久)

「本がない世界なんてSFだろう?」なんて思っていたら本質を見誤ってしまいます。どんな時代でも、不都合な真実は隠蔽されてきました。この時代に読む『華氏451度』は、日本のあらゆる膿を想起させます。100分de名著の9月放送『群集心理』とも通じる内容で、政治や社会のことで頭が痛くなった2021年夏でした。

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#92:レジー『夏フェス革命〜音楽が変わる、社会が変わる〜』

2年目のコロナ禍も、夏フェスは軒並み開催中止に追い込まれてしまいました。オリンピックと夏フェスは何が違うのか……という問いもありますが、ROCK IN JAPAN FESTIVALの直前での開催中止には主催者への同情の声が集まりました。

一方で開催を決めたフジロックには「中止せよ」という声が広がりました。時期は微妙に違うし、デルタ株の報道が過熱していた中だったこともありますが……。この違いはいったい何なんだろう。今でも答えは出ません。

#93:中島岳志『ガンディーからの<問い> ~君は「欲望」を捨てられるか~』

中島岳志さんの近著『思いがけず利他』にも通ずる一冊です。日本のリーダーに欠けているものを、ガンディーのリーダーシップを学びながら認識していく必要があると思います。

蛇足ですが、人格者として認知されているガンディー。実はパートナーに対して過度の負担を強いるなど、プライベートでは問題の多い人だったそうです。ストーリーとして美化されることもある歴史ですが、注意して史実を捉えないと見誤ってしまうなと。何事も勉強ですね。

#94:影山知明『続・ゆっくり、いそげ』

ずっと読みたかった『ゆっくり、いそげ』の続編。シンプルな言葉ながらも(だからこそ)、本質を突いた経営論、人生論に唸りっぱなしでした。

何を言うかでなく、誰が言うか。僕自身は誰の発言でも「What」をフェアに捉えたいと思っているのですが、それでもやはり、影山さんの言葉にはつい耳を傾けてしまいます。影山さんのように、じっくりと信頼を積み重ねていける大人になりたい。僕にとってのロールモデルのひとりです。

#95:100分de名著:ボーヴォワール『老い』(2021年7月放送、解説:上野千鶴子)

上野千鶴子さんが解説を務めるというだけでもワクワクでしたが、期待をはるかに上回るくらい面白い回でした。

何より「老い」に対して、自分自身の価値観の変容が起こりました。「いつまでも若くいたい」と思うことは、老いに対してネガティブなイメージを持っているということ。人は老いることから逃れられないのだから、その事実を受け止めて、老いに対して向き合うことが大切だと学びました。

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#96:オルテガ『大衆の反逆』

以下のnoteはあまり読まれませんでした。

でも改めて、読み継がれる名著は、常に反省を促してくれるものだなと感じます。昨今の社会は「俺が正しくお前が間違っている」の応酬が続き、マウントを取り合ってばかりのようです。

でも本来、そんなの意味がありません。何かが起こったとき「僕は間違っているかもしれない」と自分自身を疑い、必要に応じて反省することが大事なのです。古典や名著は読みづらさもあります。解説本などと上手く付き合いながら、できるだけ読んでいきたいものです。

#97:深澤直人『ふつう』

Webサイト「ふつうごと」をローンチするきっかけになったのが、深澤直人さんの『ふつう』でした。創業前に読み直して、Webサイト開設のヒントを得ようとしていました。

うっかり、読書ラジオで既に配信していたことを忘れていて、まさかの2回目の配信です。こんなことはおそらく、後にも先にもこの本だけでしょう。ある意味で「レア」な配信です。

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#98:グレッグ・マキューン『エッセンシャル思考』

長らく本書の帯を担当していた某メンタリストが同時期に炎上しました。「彼の本や、彼が紹介した本は書店に置かない」というストロングスタイルも散見される中、出版社(かんき出版)の英断に感動しました。

論理的思考に関する書籍の中でも、この本はダントツに素晴らしい。とても読みやすく新社会人の方にもお薦めです。(実際、前職では、会社から新入社員にプレゼントしていました)

#99:イヴォン・シュイナード『社員をサーフィンに行かせよう』

8月4日に会社を創業しました。

経営者が書いた本の中で、最も影響を受けたのがパタゴニア創業者による『社員をサーフィンに行かせよう』でした。働き方改革やSDGsなどが話題にあがりますが、パタゴニアはずっと前から、社会課題に取り組んでいます。

営利企業でありながら、資本主義をはじめとする人間中心主義的な思想に背を向けているような印象を受けます。今読んでも全く古びていないし、今こそ読むべき本だと確信を持って言えます。

関連noteはこちら

#100:村上春樹『走ることについて語るときに僕の語ること』

100冊目に紹介する本は、村上春樹さんだと決めていました。

僕が走り始めたときに発刊され、走り続ける上での原動力になった一冊だと言えます。人間は、自分が経験したスポーツから様々なことを学びます。僕はチームスポーツも経験してきましたが、一番しっくりきたのはマラソンでした。「Pain is inevitable. Suffering is optional.(痛みは避けられないが、苦しみは自分次第だ)」という言葉は、僕が生きる上でのマントラになっています。

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読書ラジオ「本屋になれなかった僕が」は毎週月曜日8:00と、毎週木曜日16:00に各Podcastのプラットフォームで配信をしています。(ときどき配信が遅れます、ごめんなさい!)

ぜひフォローもしていただけると嬉しいですし、取り上げてほしい本があれば、こちらからリクエストをお願いします。

*おまけ*

過去の振り返りは以下です。

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