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ブッキングの意図

2022年8月17日のニッポン放送「佐久間宣行のオールナイトニッポン0(ZERO)」で、パーソナリティを務める佐久間宣行さんが「全力!脱力タイムズ」に出演したときのエピソードを話していた。

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佐久間さんが出演したのは、番組内の「脱力コンプライアンス委員会」。

本編に出演したお笑い芸人に対して、ヒコロヒーさんが「あのツッコミは分かりづらかった」「もっと芯を食ったツッコミができたのではないか?」といった講評をする人気コーナーだ。(佐久間さん出演時は、とろサーモン・久保田かずのぶさんが講評の相手だった)

ラジオ内で、ブッキングから出演時のエピソードまで20分程度話をした佐久間さん。「テレビの裏側」が分かる貴重な機会で、とても興味深く聴いていた。

その中で、とりわけ僕が「なるほど」と思ったのは、ブッキングの意図に関しての言及だ。収録当日、番組ディレクターから「せっかくテレビプロデューサーの佐久間さんが来てくれたので、その目線からのダメ出しもOKです」と言われたそう。

ディレクターがいなくなって(ドアを)閉じてから、「うわーそっかあ、ディレクターとしてのダメ出しか。それは準備できたなあ」と思って。しかもそれ予想できたなと思って。

なんかおれ、あの過去のコンプラ委員会ばっかり観てたから、当日のダメ出しだから、おれ(事前準備として)何にもできないと思っていたけど、よく考えたら、おれをキャスティングしたってことはキャスティングした理由があるわけじゃん。それは違いをちょっと出して、変わった目線をつけたいからっていうふうにスタッフの皆さんが思ってくださったから、佐久間を試しに面白いから入れてみるか、みたいな感じだったのに。

その違いってなんだっていったら「ディレクターとしての目線」じゃん。てことは、この収録じゃない分析を用意して、準備して、久保田くんのダメ出しができたはずじゃん。「準備しとけよ〜、おれ」と思って。

「佐久間宣行のオールナイトニッポン0(ZERO)」2022年8月17日ニッポン放送より引用)

ちなみにフォローすると、ラジオ後に視聴した「全力!脱力タイムズ」では、佐久間さんが見事なコメントを披露していた。

僕は昨年会社を創業し、主に編集やメディアに関する仕事に携わっている。自社で運営しているWebサイトでは、企画に合う「書き手」を探し、ブッキングしている。逆に、ライターとして書くことを依頼される(ブッキングされる)こともある。

ブッキングする立場のときには、ブッキングする意図を明確に持っているか。そしてそれを相手に伝えられているか。

ブッキングされる立場のときには、なぜこの企画に僕(僕の会社)がブッキングされているのか。その意図をきちんと理解しているか。そもそもブッキングしてほしい立場の自分が、「なぜ自分がブッキングされるべきなのか」を伝えているか。

佐久間さんは「違い」という言葉を使っていた。

チェーンレストランのオープニングスタッフと違って、たいてい何かに選ばれるときは、相手による無言かつ無意識の「競争」が発生している。「この人じゃないとダメだ」という意思は、逆にいうと「あの人では〜〜という理由があるからダメだ」ということになる。〜〜の理由を僕なら解決できる。それを全方位にアピールするのでなく、確実に僕がやれる仕事を伝えていく必要があるだろう。

軸、という言い方もできるかもしれない。

僕に書けるテキストとは何か。僕が編集できるドメインとは何か。

まだ試行錯誤を繰り返しているときかもしれないけれど、「違い」は常に意識していたい。

その先に、良い仕事に巡り会えたら最高だ。

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