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或る馬関係の施設で働かれている方への返信

『 お便り、ありがとうございます。
今のご職場に至るお話、よくわかりました。
馬に関わる仕事と一口に言いましても、ところ変われば随分と違うものだと思います。
きっと馬たちに癒される反面、人知れずお辛い思いされることも、時にはあるのではございませんでしょうか。

しかし、私が思いますのは、世の中に「馬のことをよく分っている」と公然と述べ、またそのように思い込んでいる調教者や関係者は、かなりの数いることとは思いますが、実際に馬たちが信頼しているのは、例えば冬の凍てついた暗い朝であるとか、人々が宴に酔いしれている休みの日にも毎日世話をして、ご飯を運んでくれる人だけということです。
見事に妙技を決める馬術競技者も、競馬馬の騎手も、そういった信頼されている人たちの恩恵の一端をおすそ分けしてもらっていることに、気付いていないだけのように思います。
きっと馬たちは、そういった本当に信頼できる人と、自分が輝くだけしか考えていないような、邪な人とは、見抜いているのだと思います。

私とひん太の出会いと毎日のことを書きますと、それこそ長編ストーリーになってしまいますので、ここでは遠慮いたしますが、〇〇さんのように、たとえ一人だけでも、ひん太のことを気にかけて下さる方がいますと、ひん太はまだ、いつも自分と一緒にいるのだと、何とも感慨深い気持ちになることができます。
ありがとうございます。』



 
 

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