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仕事日記より 「 ブルガリアの古い街 」(2009年09月12日) 」

この頃、テレビを観ていて、「(人口減少率が日本でワースト!である)長崎市の街づくりの再生法はこれしかない!」と思った。今もそう。

”車が入りにくい坂の斜面地も、ただのお店ではなく、それぞれに個性を持った職人たちが作業している姿を見ることができ、またやり取りをしながら物を購入することができる地区を作れれば、風景が変わる。
自治体は、その意思を持った職人たちが入居しやすいよう、支援金を助成する。
職人たちは、自分で建物を改装したり、装飾したりすることができる。”

長崎のような町は、莫大な税金を浪費して「箱もの」をつくっても、やがては廃れてつぶれる。
ハウステンボスも、とうとう業績悪化から売却されたし、長崎市で言うと「あぐりの丘」などは、広大な廃墟公園?となってしまった。
それだけの施設を支える消費力が地元に無いからだ。

一方、長崎を訪れる観光客は、どこにでもあるような商業施設やレストラン街を目当てにしているわけではない。
都会には残っていないようなノスタルジックな風景や街並み、それも前述のように自分の趣向に合わせて街歩きができるような体験を期待して来るのである。

「坂は大変」と言うかもしれない。でも、その坂も見方、やり方ひとつで風景ががらっと変わる。
例えば、坂道に強い対州馬が荷物を運ぶサービスがあったりすると、逆にその姿見たさに人が集まるはずだ。
田舎である長崎には、そういったポテンシャルが、ほぼほぼ生かされることなく眠っている。

キリシタン関係もそうだし、外国人居留地、中華街、戦艦武蔵などを建造した施設、原爆被爆遺構、坂本龍馬の海援隊、宮崎与平らアーティストなど「都会人を惹きつけるカード」が何枚もあるのに、それらを活かすアイディアも無く、展示場やスタジアムなどの箱ものを追い続けている。

一体いつ、市民にも観光客にもwin-winとなり、税金を食いつぶさないような観光政策に流れが変わるのだろうか。
いや、そんな時代が来るのであろうか?

ブルガリアの古い街

ふと見ていたTV番組で、ブルガリアの古い街を紹介していたのですが、その街に大いにインスパイアされるところがありました。その街は中世から残る町並みに色んな職人さんの店が並んでおり、歩いていると店の奥の職人さんの作業の様子がのぞけ、お店の手前には職人さんが作った商品が並んでいます。非常に魅力的なその光景は、「歩かないと」けっして楽しめない光景であって、風景を見ながら散策するという意味とたまたま出会う者同志の触れ合いがあるという意味では、トレッキングに似ていて、更にもっと楽しいものであるように思えました。今、我が市では、ガイドさんがぞろぞろと集団をひきいて歴史的なコースを練り歩くという試みを行っていますが、訪れる者が自分の興味や気分に従って町歩きをし、その中で、いきいきと仕事をする職人さんや地元の人とふれあえる土壌が肥えていけば、街に活気が蘇るような気がします・・・。これは何も新しい考え方とかでは全然ないのですが、「街歩きの魅力」を見直す何か共通の取り組みがあるといい感じで浸透していくのではないでしょうか。それこそ人は「一役買うことで、モチベーションをあげることができる」のですから・・・・。

ブルガリアの古都ヴェリコ・タルノヴォ。周囲を蛇行するヤントラ川と豊かな森に囲まれ、崖の上に古い民家が連なるヴェリコ・タルノヴォは、ぶらぶら歩きが楽しい町。なかでも見逃せないスポットのひとつが、ステファン・スタンボロフ通りの北側に広がる職人街「サモヴォドスカ・チャルシャ」です。引用:GOTRIP以下同じ


「チャルシャ」とは「市場」の意味で、ここには古くから営む陶器や金銀細工、革製品、絵画などの小さな店が軒を連ねています。


職人街だけあって、なにげない風景もアーティスティック。


多くの店が工房を兼ねていて、ヴェリコ・タルノヴォの伝統を受け継いできた職人たちが制作にあたる姿を見ることができます。 第2次ブルガリア帝国時代から伝わるスグラッフィート陶器の工房。焼く前の素地を引っかいて模様が付けられる陶器で、一つひとつ職人が手作業でデザインしています。


銀細工の工房では、驚くほど繊細な細工が施されたブレスレットを制作する様子を見せてくれました。


作業風景の写真撮影を許可してくれたり、作品や制作方法について色々と教えてくれたりするお店もありますので、職人やアーティストたちと積極的にコミュニケーションをとってみてはいかがでしょうか。 伝統工芸品だけでなく、現代の感覚を取り入れた手作りのアクセサリーやガラス細工、ハンドペイントのポストカードなどを売るお店もあり、お土産探しにもぴったり。


首都ソフィアのほうがお店は充実しているのではないかと思いがちですが、案外そうでもありません。ソフィアには、意外とおしゃれな土産物屋は少なく、どこも似たり寄ったりのラインナップ。 手作りの味が感じられる伝統工芸品や、おしゃれな雑貨を買うなら、断然ここサモヴォドスカ・チャルシャで購入するのがおすすめです。


実際に制作にあたった職人やアーティストの顔が見えていれば、品物への愛着が湧いてきますよね。 歩くだけでも楽しいサモヴォドスカ・チャルシャですが、ここで出会ったお気に入りを持ち帰れば、旅の思い出がいっそう深まることでしょう。




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