少女の日記としてではなく、一人の人格ある人間のものとして「アンネの日記 増補改訂版(文春文庫)」を読む ⑭ 他から思われているほど傲慢でも自分勝手でもなく、己をとらえている
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「隠れ家」に潜伏していたアンネ以外の7人のうち、少なくとも6人は、アンネに対し、「子ども扱い」するという差別行為を行っていた。
その内、母親とデュッセル氏(日記上の仮称)は、その度合いが酷かった。
アンネがしばしば、「生意気」だとか「傲慢」と捉えられるのは、その差別に対する反発であり、人として当然のことであろう。
しかし、彼女はひとりの人間として、かくもストイックに自己をとらえ、また未来に希望を託していたのだ。
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